コラム「透視図」

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熱中症に注意

2016年7月30日

 ▼関東以南は連日厳しい暑さが続いているようで実にお気の毒である。全国の天気予報で35度などという最高気温を見るにつけ、北海道に生まれた幸せを感じないわけにはいかない。うなずく道産子も多いのでないか。「炎昼を来てたましひを置き忘れ」(出井一雨)。炎昼は夏の焼けるような昼...

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相模原の事件

2016年7月29日

 ▼知り合いに重複障害を抱えた人がいる。筆者の小さいころ、たまに一緒に遊ぶ友達だったのだが、簡単な手術を受けたときに医療ミスが起き、脳に損傷を負ったそうだ。大人になって一度会ったのだが、彼の心は子どものまま、ベッドの上で動くことも話すこともできなかった。不幸な事故...

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地名の秘密

2016年7月28日

 ▼きょうは「地名の日」である。本道にゆかりのあるアイヌ語地名研究家山田秀三の命日などにちなんで決められたものだという。実際、小欄も氏には随分お世話になっている。といっても会ったことがあるわけではない。著書『北海道の地名』(北海道新聞社)を座右に置き、よく参照してい...

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道議会新庁舎

2016年7月27日

 ▼語られる状況によって中身は少しずつ変わるようだが、こんな例え話を聞いたことはないだろうか。教会の新築現場で、ある人が作業している者に「何をしているのか」と尋ねる。木工職人は「働かなきゃ食っていけないでしょうが」と答え、石工は「見て分からんか、石を積んでるんだ」...

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鴨長明と無常

2016年7月26日

 ▼古典のことはさっぱりわからぬという人も、この冒頭の一節には聞き覚えがあろう。「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまることなし」。平安から鎌倉時代にかけて生きた歌人鴨長明の随筆『方丈記』である。...

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ポケモンGO

2016年7月23日

 ▼子どものころ、夏からの大きな楽しみの一つといえば虫捕りだった。ランドセルを家に放り投げ、友達と原っぱや林に向かう。草をかき分けてバッタを探し、止まっているトンボの目の前で指を回した。まれにオニヤンマなど捕まえるとしばらくは鼻高々だったものだ。「鍬形虫執念の子に...

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機を見るに敏

2016年7月22日

 ▼作家織田作之助は、明治期に大阪経済を復興に導いた五代友厚が無名であることに、我慢ならなかったらしい。1943年に、その生涯を描いた作品「大阪の指導者」(河出文庫『五代友厚』所収)を発表している。中に五代が成功するための心得を説く場面があった。「一歩先んじて進む者は成功...

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トルコの苦境

2016年7月21日

 ▼作家半藤一利氏は、著書『昭和史1926―1945』(平凡社)で日本陸軍の一部が暴発した二・二六事件のその後を分析している。最も適切な説明だと思うとして松本清張の『二・二六事件』(文芸春秋)を挙げ、重要な箇所をこう引用していた。事件以降「軍部は絶えず〝二・二六〟の再発をちらちら...

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現代禁酒番屋

2016年7月20日

 ▼今も昔も三度の飯より酒が好きという人はいるようで。落語の「禁酒番屋」にもそんな人が出てくる。酒で不祥事を起こしたある藩が禁酒令を出し、家中に酒が入らないよう取り締まり所を設けた。それでも酒を飲みたい近藤氏は工夫して酒を届けるよう酒屋に頼む。店の者は最初に水カス...

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ウルトラマン

2016年7月16日

 ▼巨大ヒーローが活躍する特撮テレビ番組『ウルトラマン』(TBS系)の第一回放送が1966年7月17日だったそうだから、あすでちょうど50年である。怪獣とウルトラマンの戦いに胸を熱くしていたかつての少年たちも、今や還暦前後だろう。当時、ヒーローが巨大化するテレビドラマは世界で初...

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東京都知事選

2016年7月15日

 ▼和田アキ子さんの迫力ある歌声で1972年に大ヒットした名曲「あの鐘を鳴らすのはあなた」は、「あなたに逢えてよかった あなたには希望の匂いがする」と始まる。つい口ずさんでしまう人もいよう。新しい時代への期待を表す歌だが、作詞家阿久悠は著書『歌謡曲の時代』(新潮文庫)で、...

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仲裁裁判決

2016年7月14日

 ▼リーダーシップや国際的な協力関係について教えている米国のマーク・ガーゾン氏は、中国の大学での講義中、学生にこう質問されたそうだ。「私たちは嫌われているの?」(『世界で生きる力』英治出版)。北京五輪の開催を目前に控え、中国政府のチベット僧弾圧が世界から批判を浴びて...

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梅雨明け待つ

2016年7月13日

 ▼一体いつまで降り続けば気が済むのか。天気予報を見るたびそんな思いにさせられているからだろう。「梅雨明けの待たるる日々と書き出しぬ」(野口南枝)の句が目に留まった。ことしはこの句に詠まれた心境に共感する人が多いだろう。九州地方にまた大雨の予報が出ている。3月14日の熊...

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若者の参院選

2016年7月12日

 ▼詩人河井酔茗に「ゆづり葉」の一編がある。木の葉の新旧交代を世の中に例え、子どもたちにその流れを優しく教えるものだ。「子供たちよ/これは譲り葉の木です/この譲り葉は/新しい葉が出来ると/入れ代つてふるい葉が落ちてしまふ」と語り始め、都会や書物などいずれ「凡てのも...

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中間考査

2016年7月9日

 ▼それを思い出させてくれるな、とお叱りを受けるかもしれないが、ことしも既に半分が終わった。年始に「ことしこそは」と新たな計画を立てた人も少なくなかったはず。さて、その中間考査の自己採点はいかがだったろうか。当方も数字に強くなろうと中学校数学のやり直し本を買い込ん...

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リオ五輪

2016年7月8日

 ▼自分の流儀を貫くハードボイルドな名探偵といえば、レイモンド・チャンドラーの小説に登場するフィリップ・マーロウを忘れるわけにいかない。せりふに味がある。『ロング・グッドバイ』(村上春樹訳、早川書房)にこんな場面があった。ある女性がマーロウに、なぜ安全とはいえない場...

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川の日

2016年7月7日

 ▼室生犀星は川を愛する人だったという。泳げないため川遊びをするというより、もっぱら散歩などで風情を楽しんでいたようだ。そんな犀星が一度だけ子どもたちと川遊びをしたことがある。長女の朝子さんが随筆に書き留めていた。川で「石のおうち」を作っていると、犀星が「面白そう...

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再建に身投じ

2016年7月6日

 ▼財政再建団体の制度を霞が関用語で「見せしめ」というのではないか。財政破綻後に夕張市が置かれた過酷な状況を見るにつけ、度々そんな言葉が思い浮かんだものだ。税負担は増し、行政サービスは削られ、新規事業など及びもつかない。計画では再生をうたいながら、実際には衰退と人...

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バングラテロ

2016年7月5日

 ▼常に現地に出向き、自分の目で実情を見ながら発展途上国の貧困解消に取り組んできた元世界銀行副総裁の西水美恵子さんは、「国づくりは人づくり」との信念を持っている。『国をつくるという仕事』(英治出版)に記していた。人づくりの要は「人間誰にでもあるリーダーシップ精神を引...

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国民年金納付

2016年7月2日

 ▼ある人が楽観的なのか悲観的なのかを判断する実験として、水が半分入ったコップを見せる方法はよく知られている。「まだ半分ある」と喜んだ人は楽観的、「もう半分しかない」とがっかりした人は悲観的というわけ。お遊びみたいなものだが、単純なだけに妙にふに落ちる。もっとも、...

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全国安全週間

2016年7月1日

 ▼きょう1日から7日まで第89回「全国安全週間」である。本道はことし走り出しから木造の建築現場で災害が多発した。この週間を機にいま一度、木建の関係者はもとより、建設産業に携わる全ての人が身の回りの危険排除に取り組みたい。「『今だけ・これだけ・少しだけ』わずかな甘えが ...

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