コラム「透視図」

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ぞろぞろ

2016年11月30日

 毎度おなじみの落語である。稲荷神社の前で茶店を営む老夫婦がひどい客足の鈍さに困り果てていた。最後の頼みと神社に参り、戻ると客がいてわらじをくれと言う。残っていた一足を売ると、不思議なことに上からもう一足出てきた ▼雨で道がぬかるんできたため、わらじを求める客は次...

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認知症予防にビール

2016年11月29日

 本道に縁の深い作家椎名誠氏の並外れたビール好きは、つとによく知られている。数あるエッセイ集のどのページを開いても、必ずと言っていいほどビールを飲んでいる場面に行き当たるくらい ▼試みに、手元の『焚火オペラの夜だった』(文藝春秋)を繰ってみると、すぐにこんな一文が出...

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譲位議論混迷

2016年11月28日

 日本人が独自の文化を多く生み出せた理由について社会学者の橋爪大三郎、大澤真幸両氏が語り合う対談本『げんきな日本論』(講談社現代新書)を最近、興味深く読んだ ▼土器や文字、幕藩制などいろいろな話題が俎上(そじょう)に載せられるのだが、中でも目を引いたのはイエ制度の特徴が...

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サプライズ

2016年11月25日

 米国の映画などで昔からよく見掛けるこんな場面に覚えのある人も多いだろう。一人の女性が「最近、友達が皆よそよそしい。私、何か嫌われるようなことをしたのかしら」と悩み始める ▼そんなある日、寂しい気持ちで家路をたどり、玄関を開けると…、飾り付けた部屋に友達が皆集まっ...

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インフルエンザ

2016年11月23日

 先週末の暖気にすっかり気を緩めていたためか、おとといあたりからの急激な冷え込みに体がついていかない ▼重ね着の枚数を増やしてはみたものの、着膨れすればするほど寒さに弱くなる気がするのはどうしてか。「終りなきものこの世にはなし寒波くる」村山砂田男。札幌管区気象台に...

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JR北海道の路線危機

2016年11月22日

 岡山県出身の小説家で詩人の木山捷平に「旅吟」の詩があるのをご存じだろうか。60すぎの男が汽車で北海道を旅しながら、窓外の風景を眺めている ▼時節は5月。桜は満開なのに、みぞれのような冷たい雨が降り続く。海岸沿いの漁師の家の群落は海を向いて立ち、見えるのは裏ばかり。「...

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新語・流行語2016

2016年11月21日

 ことしも気が付いたら残りあと1カ月余り。どうしてこう歳を重ねるごとに1年が速くなっていくのだろう。もしかすると地球の公転が早まっているのでないか。そんな感じさえするほど ▼ところがことしの初めに起こった出来事は既に忘却の霧の中に没しかけているときた。おととい発表さ...

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叔父という存在

2016年11月18日

 明治維新で精神的支柱の役割を果たした幕末の思想家吉田松陰は、幼少のころ叔父玉木文之進に厳しく鍛えられたという ▼玉木という人物は松下村塾の創設者で、幼くして山鹿流兵学師範の吉田家当主となった松陰の後見役でもあった。もともと優れた知力体力を備えていた松陰だったが、...

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福島の少年の手記

2016年11月17日

 題名は後にするが、竹中郁にこんな詩がある。「僕は眠つてゐる。誰かと一緒に、一つの寝床で。 かしてくれるやさしい手枕。僕はその手ばかりを愛撫する。それ以外には胴もない、顔もない、髪もない、 君はこの人を誰だと思ふ。当ててみたまへ。」 ▼さて、「この人」が誰だか当て...

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駆けつけ警護

2016年11月17日

 持っているのに一度も使ったことがない。現実の世界であればそれは無駄とされるのだろうが、架空の話であれば事情は変わってくる ▼江坂遊のショートショート「無用の店」(光文社文庫所収)で売られるのがまさにそんな商品だ。例えば傘を買えばその人の上には絶対に雨が降らない、医...

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高齢運転者の決断

2016年11月15日

 現代日本風に言うなら「レジェンド」だろう。米国作家ダニエル・フリードマン著『もう年はとれない』(創元推理文庫)の主人公は、メンフィス署殺人課で数々の伝説を作った元刑事である ▼名前はバック・シャッツ。主人公としては異色の87歳という高齢だが、気力体力の衰えに悩まされな...

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福岡市の道路陥没

2016年11月11日

 福岡市のJR博多駅前で8日発生した大規模道路陥没事故のニュース映像には驚かされた。整然とした街に突如出現した奈落である ▼幅と長さが各約30m、深さが最大で15mというから、5階、延べ4500m²程度のビルがすっぽり入ってしまう見当だ。崩落時の動画を見ると、瞬く間に道路が地...

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化かし合い

2016年11月10日

 キツネとタヌキは世に長く生きると不思議な力を持つようになる、との言い伝えが古くからあるのはご存じだろう ▼『日本妖怪大事典』(水木しげる、角川文庫)には、キツネは「人や物に化けたり、幻術でたぶらかしたり、あるいは姿を見せずに人に取り憑いたり」するとある。タヌキもま...

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落語のような政治

2016年11月9日

 雑な言葉遣いをしたばかりに、物事も人間関係もひどく面倒なものにしてしまう。落語「大工調べ」はそんな噺である ▼借金のかたとして大家に大切な道具箱を取られた大工の与太郎が、棟梁の助言を受け謝りに行く。ところが与太郎は棟梁の口調そのままのべらんめえ調で、「長い物には...

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早すぎた大雪

2016年11月8日

 きのうは立冬だった。とはいえまだ11月の初め。例年なら本道も、そろそろ雪に備えようかと考え出すくらいのころだろう ▼そんな心の隙を突いた6日未明からのこの大雪である。雪かき道具は、冬靴は、車のタイヤはと、あたふたしたお宅も多いのではないか。「立冬や白骨都市の観覧車」...

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隣国の伏魔殿

2016年11月5日

 東京都が移転計画を進める豊洲市場の盛り土問題で、石原慎太郎元都知事が「東京は伏魔殿だ」と言ったのはまだ記憶に新しい ▼「悪事・陰謀などが陰で絶えずたくらまれている所」(『広辞苑』第三版)の意味で使ったのだろうが、新施設の安全性や機能にほぼ問題がないと分かってきた今...

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寂しい学校給食

2016年11月4日

 おいしいものを食べると、ほっぺたは落ちないまでも自然と頬が緩んで笑顔になる。どなたにも経験のあることではないか。その年の新米を初めて口にするときもそうだ ▼先日立ち寄った北広島市内のくるるの杜に岩見沢の「情熱米ななつぼし」があり、早速購入した。わが家でことし最初...

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善良な男

2016年11月2日

 アイヌ民話に、狩りをするたびカラスに肉を分けていた善良な男の話「カラスの恩返し」(すずさわ書店『炎の馬』)がある ▼その性格の良さから男は悪い女神にほれられ、山に閉じ込められてしまうのだが、世話になっていたカラスが男を救い出す。民話は教える。狩りに行っても全部を自...

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日本ハムが日本一

2016年11月1日

 「あまロス」なる言葉が、一時期はやったのをご存じだろうか。アイドルを目指す女性の成長と東北復興を描いて大人気を博したNHK連続テレビ小説「あまちゃん」(2013年)が終了し、寂しさで心にぽっかり穴が開いた気持ちに陥る人が続出したため生まれた造語である ▼ロスは「失う」の...

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