コラム「透視図」

混迷する韓国政治

2017年3月14日

 西暦2世紀のローマを支えた皇帝マルクス・アウレーリウスは、施政に当たり「二つの思念」を大切にしていたそうだ。『自省録』(岩波文庫)にこうある
 ▼一つは「人類の利益のためになせと君が命ずることのみ行うこと」。もう一つは「もし誰か君のそばにいて、君のひとりよがりの考えをただし、これを変えさせようとする人がいたら、考えを変えること」。誤りを認める勇気と柔軟さを持てということだろう。ただしアウレーリウスは、考えを変えるのはそれが正しいか、人々の利益にかなう場合のみとのいさめも忘れなかった。当時も国民のためと装って、実は自分の利益のために近づく者が後を絶たなかったらしい
 ▼さて韓国で4年余り大統領を務めたこのご仁はどうだったのか。収賄容疑で憲法裁判所から罷免を宣告された朴槿恵氏がおととい、大統領府を退去した。真相究明はこれからが本番だが、私益をむさぼっていた人物を友と認め、公私にわたって助言も受けていたからには責任は免れまい。最近の韓国の政治状況は、まさに国を挙げての劇場型政治。朴氏弾劾に続く第2幕は次期大統領選に舞台を移す。有力候補たちは既に活動を始め、国政の立て直しを盛んに主張しているようだ
 ▼中でも最有力は最大野党「共に民主党」の文在寅前代表だそう。ところがこの文氏の基本姿勢は反日、親北朝鮮なんだとか。やれやれ、第3幕が日韓対立激化ならあまり観劇意欲はそそられない。親日路線とまでは言わないが、新大統領には独善を排した「人類の利益のため」の政策を期待したい。

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