サーツと地方建設記者の会
シンポ「日本には建設業が必要です」
「地域のための建設業」を発信

事例発表で本道の役割強調

 地域のために、前向きに頑張る建設業の姿を、少しでも多くの人に知ってほしい―。そんな思いを持つ地域の建設業者が全国から集まり、「日本には建設業が必要です」と題したシンポジウムを27日に開いた。
 NPO法人建築技術支援協会(サーツ)の米田雅子常務理事は、主催者を代表して「建設業は災害時の活動はもちろん、国土や地域の社会基盤を守るという無くてはならない役割を果たしている」と強調。「今後は、こうした姿を社会に発信する取り組みが欠かせない」と訴えた。

 今回のシンポジウムは、キャンペーン「日本には建設業が必要です」の一環として、サーツと本紙など地方建設専門紙13社の有志で構成する「地方建設記者の会」が主催。会場となった東京都文京区の住宅金融公庫「すまい・るホール」には、200人以上の参加者が集まった。

 国土技術研究センターの大石久和理事長は、「地域を支える国土学」をテーマに基調講演。大石理事長は「現在、国民が安全で便利な生活を営めるのは、先人たちによる社会資本整備の努力のたまもの。公共投資を減らすということは、次世代への責任を放棄しているということにほかならない」と、世間に広がる公共事業悪玉論に反論した。  また公共調達の現状について、「公共工事品質確保促進法の施行により、質の高い社会資本整備を実現する展望は開けたが、まだまだ実態は伴っていない」と指摘。国民共通の資産づくりに役立つ体制を早急に構築しなければならない」と、建設関係者の協力を呼び掛けた。

 地域建設業の取り組みを伝える事例発表では、「東京にも地域を支える建設業がある」(全国若手経営者懇談会・鳥越雅人座長)、「横浜建設業の変革への挑戦」(横浜建設業協会・白井享一会長)など計9つの取り組みが紹介された。

 本道を代表する形で登壇した芙蓉建設(美幌町)の中川庄一社長は、耕作放棄地の増大や後継者不足に悩む地域農業を支えるため、農業コントラクター事業に進出した経緯などを述べる一方、木材や石炭などの資源産出や食糧の増産基地、戦後の人口吸収など、本道がこれまで果たしてきた役割を強調した。

 その上で「最近、北海道を見捨てるような中央の風潮が強いが、北海道はこれからもわが国の将来の発展に寄与していく」と述べた。

2006年1月28日北海道建設新聞掲載

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