e-特集北海道新幹線

《時評》新幹線開業、一日も早く

2015年1月10日付

 政府・与党が、北海道新幹線新函館北斗―札幌間の工期を5年短縮する方針を決めた。来週開かれる予定の大臣級の会合を経て正式決定する。短縮によって、札幌開業は16年後の2030年度に早まる。今後は、札幌での再度の冬季五輪開催が現実のものとなり、これに合わせて工期をもっと短縮すべきとの機運が盛り上がるかどうかが注目される。

 工期短縮をめぐっては自民、公明両党の与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)と、政府・与党によるワーキンググループ(WG)が2年近く議論を続けた。PTが昨夏、新函館北斗―札幌間の5年短縮と北陸新幹線金沢―敦賀間の3年短縮を政府に求める方針を決め、WGが技術的、財源的に可能かを検証してきた。

 最大の壁となったのは財源だ。国土交通省が試算した短縮に必要な5400億円のうち2000億円は、整備主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が将来開業する区間から入る貸付料収入を担保に、金融機関から資金を借り入れることで確保できるとのめどが早期に付いたが、残りの3400億円をいかに調達するかについては難航した。

 結局、3400億円のうちの大半は、JR貨物への助成金に使われている貸付料収入の一部を整備新幹線の建設財源に充てることや、一律2%と見積もっていた借り入れ時の金利を実勢水準並みに引き下げてひねり出すことになった。これで全額を賄えるわけではなく、残りは国と地元で応分を支出せざるを得ないが、短縮という大きな目標達成のためには、やむを得ない負担であるとの見方が大勢を占めている。

 5年短縮の方針決定で、道新幹線誘致に長年取り組んできた道内の経済界は歓迎ムード一色だ。北海道商工会議所連合会の高向巌会頭、北海道経済連合会の大内全会長らが喜びを示している。札幌商工会議所の伊藤義郎名誉会頭は昨年末、北海道建設会館の壁面に北海道新幹線をPRする看板を掲げた際、セレモニーの参加者に「一日も早い開業を」と呼び掛け、札幌延伸への熱い思いをあらためて口にした。

 今後は、1972年以来となる札幌での冬季五輪開催が現実のものとなり、それに間に合わせるために、もっと工期を短縮すべきとの機運が盛り上がるのか注目される。北陸の経済界は今回の決定に際して、3年短縮に加え福井までの先行開業を検討の土俵に上げた。その貪欲さが、北海道にも必要だ。

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