前線を伴う低気圧が通過した影響で北海道内は7月24日、上川・留萌・空知管内を中心に大雨が降った。旭川地方気象台は大雨警報を発令。低い土地の浸水や土砂災害、河川の増水・氾濫に厳重な警戒を呼び掛けている。国道、道道、高速道は一部区間で通行止め。河川は多くで危険水位を超過し、午前11時ごろ空知管内の深川市多度志と秩父別町滝の上を流れる雨竜川で氾濫した。（画像は道路冠水した鷹栖町北野西の住宅街、24日午前10時）

7月24日午前10時半までの24時間雨量は、上川管内の旭川市江丹別が206ミリ、比布町が107ミリで、いずれも7月としては観測史上最大を記録。留萌管内は羽幌町と増毛町が127.5ミリで、こちらも観測史上最大となった。道路や河川管理者と災害協定を結ぶ維持業者などが警戒や応急復旧にあたっている。

雨竜川は午前11時10分ごろ、深川市多度志の左岸などで危険水位を超えて氾濫。周辺への浸水が確認され、農作物への被害が想定される。

午前10時の時点で国道は3路線3区間、道道は21路線23区間、高速道路は1路線2区間が通行止めとなっている。国道は231号増毛町岩尾ー別苅、232号小平町鬼鹿ー花岡、239号幌加内町ー苫前町の間、高速道路は士別剣淵ＩＣー旭川鷹栖ＩＣ間で通行規制をしている。

北海道開発局は午前7時に応援対策本部を設置。鷹栖町からの要請に伴い、災害対策車両の排水ポンプ車を派遣した。鷹栖町は北野西5条1丁目付近の住宅街で冠水。午前8時から地元建設業者などが近くを流れるオサラッペ川で内水排除を開始した。

このほか、留萌市と小平町を結ぶ道道留萌小平線で萌平トンネルの小平町側入り口付近で法面から道路に泥水が流入。午前1時57分から6.4キロ区間を通行止めとし、堀建巧業（留萌）が対応に当たった。道道上羽幌羽幌停車場線では街路樹数本が倒れたため、水上建設工業所（羽幌）が対応している。

河川は、石狩川水系で旭川市の近文オホーツナイ川、鷹栖町のヨンカシュッペ川、当麻町の当麻川と神水川、天塩川水系で剣淵町の剣淵川などが危険水位を超過した。

午前7時時点で住宅への被害は確認されていないが、留萌市と増毛町の非住家各1件で浸水被害があり、増毛町は避難所を開設した。愛別町は関係自治体の中で最も早い24日午前４時に災害対策本部を設置した。

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