業界動向

ゼネコン道内受注高、鹿島が首位保つ-上位50社総額3割増に

2012年10月30日 18時50分

 北海道建設新聞社は、2012年度上半期(4―9月)のゼネコン道内受注高ランキングをまとめた。受注額289億円の鹿島が第1四半期(4―6月)に続いて首位を保ち、2位以下を大きく引き離した。2位には清水建設が躍進。岩田地崎建設が道内勢トップの3位と健闘した。上位50社の受注総額は2765億9049万円に上り、前年度同期を30.9%、653億円上回った。公共工事の前倒し発注が功を奏したほか、分譲マンションなど民間工事の復調が増額の要因とみられる。受注比率は民間が6割を占め、官庁の落ち込みをカバー。上位企業は官民の変動で影響を受け、競争の激化がもたらす不安定な受注傾向を浮き彫りにしている。
(一覧表は10月31日付本紙1面および8,9面に掲載)

 上位10社は本州大手と準大手が6社、道内が4社を占めた。前年度同期に圏外だった3社が入っている。
 鹿島は唯一200億円台に乗せて独走。4月に着工した札幌駅前通の札幌三井JPビル新築が大幅増の要因で、第2四半期(7―9月)は旭川開建と随意契約した音威子府トンネル新設と北電泊原発防潮堤整備などを上乗せした。
 清水建設は第1四半期の30位から大きく躍進。第2四半期だけで北見赤十字病院移転新築をはじめ、札幌市の公住下野幌団地建て替えH―2号棟B工区や仮称・北海渋沢物流D号倉庫新築などで150億円余りを受注した。
 3位の岩田地崎建設は、有料老人ホームの仮称ライフコート第5・6弾やホーマックSD発寒追分通店新築の民間工事と、230号札幌市定山渓災復や夕張シューパロダム堤体建設4期の官庁工事を精力的に受注し、安定感を見せつけた。
 4位の大成建設は前期の11位から上昇。夕張シューパロダム堤体建設4期や函館市の金堀雨水貯留管新設その2、蔦井倉庫の石狩新港倉庫、エアウォーター物流の札幌低温センター新築などを獲得した。
 戸田建設は5位。室蘭信金の本部ビル新築など民間建築で強みを見せた。北大獣医学部動物医療センター新営や室蘭工大総合研究棟改修も受注した。
 伊藤組土建は第1四半期の10位から6位に。民間建築は少なめだが、美唄富良野線幌子トンネルや40号音中トンネルなど官庁土木の受注で盛り返した。
 7位の大林組は、小樽市立病院統合新築を中心に特養老人ホームえさし荘改築などで総額100億円台に乗せた。岩倉建設は40号音中トンネルや日高道静川高架橋補修など官庁土木の強さで8位になった。
 NIPPOは帯広広尾道更別IC舗装などを積み上げて9位。10位の宮坂建設工業は道横断道白音トンネル新設や公益社メモリアルホール新築などを堅実に確保した。
 11位以下を見ると、前年度同期の85位から28位になった奥村組や、松本組(函館)、ハザマ、森川組(函館)、藤井工務店は、いずれも民間建築が原動力となり50位圏外から返り咲いている。
 分野ごとの上位5社は、官庁土木が①道路工業②岩倉建設③岩田地崎建設④伊藤組土建⑤鹿島、民間土木が①鹿島②NIPPO③日本道路④大成建設⑤札建工業、官庁建築が①大林組②伊藤組土建③丸彦渡辺建設④岩倉建設⑤東亜建設工業、民間建築が①鹿島②清水建設③戸田建設④大成建設⑤岩田地崎建設。
 50社の受注総額は30.9%増の2765億9049万円で、第1四半期に続き増額傾向にあり、底を脱した格好だ。内訳は、官庁が36.2%増の1083億9334万2000円、民間が27.7%増の1681億9714万8000円。比率は官庁の39.2%に対し、民間が60.8%となっている。
 官庁は公共事業の削減下ながら前倒し発注が奏功。民間は分譲マンションや医療、高齢者施設、物流倉庫などが復調し、リーマンショック以前の水準に戻りつつある。
 土木の合計は30.3%増の1251億5380万5000円で、内訳は官庁が31.2%増の850億7885万9000円、民間が28.6%増の400億7494万6000円。
 また、建築の合計は31.4%増の1514億3668万5000円で、官庁は58.1%増の233億1448万3000円、民間は27.4%増の1281億2220万2000円となっている。
 51位以下を含む1社当たりの平均受注額は18億5600万円。前年度同期に比べると25.9%、3億8200万円上回った。

Twitter記事一覧へ印刷するURLを送信する

RSS記事一覧


データバンク

 

新着ニュース

ニュース一覧へ

入札公告速報

入札公告速報一覧へ

連載・特集記事 ~紙面から~

真砂徳子の起ーパーソン 真砂徳子の起ーパーソン
「風をおこす人々」第48回は北大名誉教授の鈴木章さん。ノーベル賞受賞技術の「鈴木クロスカップリング」は特許を取得していないため世界中で利用されています。

おとなの養生訓 おとなの養生訓
第53回はコーヒーの功罪。カフェインの作用で集中力が高まる効用がありますが、その一方で注意も必要です。