前田建設工業・西武建設・協成建設工業・森川組共同体は1日、北斗市中山247の仮設ヤードで北海道新幹線渡島トンネル南鶉工区の安全祈願を実施した。発注者や施工各社、来賓ら約120人が出席し、無事故無災害での完工を祈った。
同トンネルは延長3万2675mで、完成後は国内の山岳トンネルで最長となる見通し。7工区に分かれ、南鶉工区は新函館北斗駅側から4番目の工区だが、ルートが厚沢部町を通過するため、桧山管内では初の新幹線工事となる。
神事では鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局の長谷川雅彦局長はじめ、行政関係者5人がカマ、国会議員ら8人がクワ、前田建設工業の前田操治社長、西武建設の中村仁社長、協成建設工業の大和田稔社長、森川組の森川基嗣社長の4人がスキを入れ、参列者が玉串をささげた。
長谷川局長は、施工に当たり「技術力を発揮し、一丸となって地域の環境保全と事故防止に細心の注意を払う」と述べ、渡島総合局の小田原輝和局長、北斗市と厚沢部町の首長らも無事完成と地域活性化に期待を寄せた。
施工者を代表し、前田社長は「一部、岩質が変わるところもあり細心の注意が必要だが、各社力を合わせて安全、環境対策に努め、地域の理解を得ながら工事にまい進する」と誓った。
南鶉工区は、斜坑1220mを掘削してから、本坑4400mの施工に入る。事業費は約118億円、工期は2025年2月まで。