ケイセイマサキ建設(本社・新冠)が運営する「ドローンスクールジャパン北海道新冠校」が8日に開校した。同社社屋の旧大狩部小で開いた開校式には、関係者70人が出席。インストラクターによるデモンストレーション飛行や操縦体験を通じ、農作業の効率化などに果たすドローンの可能性について理解を深め、地域活性化にも期待を寄せた。
ドローンスクールジャパンは、ドローン開発・販売のスカイロボット(本社・東京)が全国展開するドローン操縦士育成学校。北海道新冠校が20校目で、道内では初となる。国土交通省登録の講習団体で、管理団体はドローン操縦士協会(DPA)。11日から初心者向け講習を開始した。
開校式で、校長を務める正木省司ケイセイマサキ建設社長は「ドローンは便利な半面、安全に飛ばさなければ社会問題を引き起こす。当校を利用して多くの操縦士を育て、業務に生かしてもらいたい」とあいさつし、DPAの小林一郎理事長から認定証を受け取った。
来賓の鳴海修司新冠町長は「開校は、地域の防災や産業振興に大きな意義がある」と述べた。
赤外線サーモグラフィーカメラを搭載したドローンによる太陽光発電パネルの故障点検などをインストラクターが実演すると、見学者からは1回の飛行時間や機体の価格など質問が相次いだ。体育館で体験操縦した十勝管内で農業を営む男性は「農薬散布に使いたい」と意欲を見せていた。
正木校長は「日高地方には美しい山脈、牧場、海岸がある。グリーンツーリズムに、ドローン操縦体験を組み合わせた『ドローンツーリズム』を展開できれば」と話している。