「ヒマワリ」効果でまちに笑顔
夏になると一面に咲き誇るヒマワリを楽しみに各地から多くの人が訪れる北竜町。このシンボルを生かして観光客の増加、商品開発に取り組み、地域活性化につなげている。
―特徴の一つであるヒマワリはどのような効果を生み出しているか。
ここ数年、国内だけではなく外国人の観光客も増加傾向にある。町ではラベンダーが人気だが、ヒマワリを見に来る外国人も増えていて、それぞれの開花時期に応じて観光を楽しんでいる。このため、英語や中国語などで案内するパンフレットも作成した。
また、健康促進にも一役買っている。ヒマワリから搾り取れる油はビタミンEが豊富で、ことし2月には地方創生の一環として、日清オイリオグループと共同開発した商品「燦燦ひまわり油」を発表した。商品はサンフラワーパーク北竜温泉で販売していて、お土産に購入していく人が多い。PRに力を入れ、町の知名度を高めたい。
―課題は何か。
7月1日現在の人口が1930人と2000人を切るなど人口減少が確実に進んでいる。町内唯一のスーパーも撤退を決めたが、買い物難民を出さないよう、北竜振興公社が商業活性化施設を新築する。施設には振興公社運営のスーパーが入る予定で、買い物環境の確保と雇用創出を図りたいと考えている。
人口減少、少子高齢化が課題となる中、北竜ではアグリファイター・ノースドラゴンというヒーローが活躍している。農協や商工会の青年部、町の若手職員らで構成するヒーローで、町内外でショーを開き町の魅力をPRしていて、若い人が誇りを持って取り組んでいることに感謝している。
―今後の施策は。
まず本年度は、サンフラワーパーク北竜温泉の大規模改修に着手した。町外の利用者も多く、これからもたくさんの方に利用してもらうため、しっかりと進めていく。
2019年度には和保育所移転新築に着工する予定だ。16年度は16人の子どもが産まれ、これはとてもうれしいニュースだと感じている。産まれてくれた子どもたちを最高の環境で育てたい。
シンボルであるヒマワリは明るく、見ている人に元気を届けてくれる。ヒマワリを軸に暮らす人が健康で笑顔の絶えない町をつくりたい。
佐野 豊(さの・ゆたか)北竜町出身、1951年4月5日生まれ。初当選は2012年で現在2期目。2017年7月28日付掲載