市街地活性化へ都市再生加速
北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督が住むまちとしても有名な栗山町。自然豊かなこのまちは住民の満足度を上げるための取り組みを推進している。
―まちの特徴は。
1次産業のまちで、水田と農地が広がり転作率が高い。150種類を超える作物が栽培されており、ブランド化されている作物もある。
―抱える課題は何か。
やはり人口減少で、自然減が目立つ。高齢化率も高いが、これは退職後に栗山に移住する人が多いからだ。移住は関東や関西からも来ている。
現在、JR室蘭線の廃線が議論されているが、移住という観点からもJR室蘭線は必要だと考えている。
―栗山町といえば、日ハムの栗山監督が思い浮かぶ。
栗山監督は、自分の名前と同じ〝栗山〟という縁から、栗山に移住し、2002年には「栗の樹ファーム」がグランドオープンした。栗山監督主催の野球教室なども開かれており、そのおかげか、栗山ではスポーツが盛んで、野球、サッカー、スキーなど、中学生は全国大会にも数多く出場している。
―市街地のまちづくりが加速する見通しだが。
JR栗山駅を核としたまちづくりを描いている。中心市街地を対象とした都市再生整備計画を策定し、今後5年ほどかけて町道の改築や道道の拡幅、公営住宅の改築、仮称MARONプラザ改修などが進められる予定で、市街地の活性化につながると思っている。
―今後の展望は。
今後は人口減少対策が課題となる。ただ人口を増やすだけではなく、住んでいる町民の満足度を上げていきたい。満足度が上がると、それが住みやすい町となり、それは町外の人にとっても、若者にとっても住みやすい町ということになる。
栗山では、良い環境で子育てをしてもらおうと医療費を高校生まで無料にしたり、中古住宅の解体の支援などにも取り組んでいる。また、15年には健康寿命延伸のまちづくり宣言をし、高齢者が「健幸」に暮らせるまちを目指しているところ。
町民の安全を守るという観点では、隣接自治体との防災関係を築きたいと考えており、ことし中には計画を作りたい。
椿原 紀昭(つばきはら・のりあき)陸別町出身、1946年4月22日生まれ。初当選は2006年で、現在3期目。2017年8月18日付掲載