生コン工場を共同操業へ 旭川地方協組の3組合員 集約化推進でコスト縮減

2017年09月13日 19時00分

 旭川地方生コンクリート協同組合(11社)が4月1日付で実施規定の適用を開始した組合員工場集約化の動きが具体化してきた。旭川市内と愛別町内で操業する3工場を10月1日付で共同操業化することを決定。地域の生コン需要が低迷し組合員の経営が厳しさを増す中、工場の維持管理費や労務費などの固定費を削減するのが狙いだ。斉藤弘光理事長は「セメントメーカー間の壁を乗り越えた取り組み。組合各社も追随してもらいたい」と期待している。

 今回共同操業化するのは、旭ダンケ東鷹栖工場、北海道ティーシー生コン旭川工場、愛別生コンの工場の3カ所。稼働を続けるのは旭ダンケの工場で、北海道ティーシー生コンは9月末で休止。愛別生コンは受注済み分に限り10月以降も出荷は継続するが、出荷が終わりしだい休止する。

 売上と材料購入費などの経費は3社で締結した共同操業協定書に基づき等分。休止工場の従業員は異動や旭ダンケへの出向などという形で雇用を継続する。また、協同組合の規程では休止工場の売却や譲渡を禁じていて、解体する場合には理事会承認を得る必要があり、今回休止する2社は今後、工場の活用方法を検討する方針だ。

 集約化事業では今回の共同操業化のほか、組合が解体費などを補助する自主廃業、工場を休止した組合員が製造委託する業務提携、共同出資による新会社設立の4メニューを認めている。3工場集約化に先立ち、従来から工場を休止していたコスモ生コンが旭川アサノコンクリートに製造委託する業務提携を5月1日付で開始しており、旭川アサノコンクリートの関係者は「輸送業務を含め業務の効率化が図れている」と話す。

 旭川周辺では生コン需要が低下していて、2016年度の出荷量は過去最低の10万6200m³に落ち込んだ。今後について斉藤理事長は「需要の大きな回復は見込めない」とみている。

 そうした中、10工場を抱える同協組は09年度に組合員のシェアを等分するなど運営の再構築を図ってきたが、工場の運用コストは上昇する一方。このままでは組合員の安定した収益確保が困難となるため、16年8月から集約化に関する議論を進め、17年3月31日に規程を策定し4月1日に適用した。

 現在は生コンを輸送するアジテータートラックの不足に対応するため、組合で輸送を一元管理して効率化する取り組みも構想。7月に検討部会を立ち上げ、今後2年以内での実現を目指す。また、この冬から冬季割増料金を10年ぶりに値上げし、1m³当たり500円アップの2000円とする方針も掲げた。

 こうした事業を急ピッチで進めている背景には現状への危機感があり、斉藤理事長は「スピード感をもって取り組まなければ、(立て直しの)タイミングを失する」と指摘している。


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