CIMで現場の安全対策 岩崎が交通シミュレーションを提案

2017年09月14日 19時00分

 

シミュレーションした降雪時のJR札幌駅前

視認性を確かめるためシミュレーションした降雪時のJR札幌駅前

 岩崎(本社・札幌)は、工事現場の安全対策にCIM技術を利用した交通シミュレーションを提案している。図面から作成した現地道路状況の3次元モデルに、実際の交通量調査結果を反映する。渋滞予測や保安設備の適切な配置計画を立てるのに有効だ。

 

 シミュレーションを使うと、交通量の多い道路沿いの現場における進入時の渋滞程度を予測したり、別の道に迂回した場合との比較もできる。朝の通勤ラッシュなど時間帯による交通量も反映できるため、事前の試験走行も不要。渋滞が発生しにくい規制帯の位置なども検証できる。

 降雪や降雨、夜間など視界の悪い状況も再現できるので、視認性の高い保安設備の検討にも役立つ。同社企画開発グループCIMチームの真柄毅課長は「見やすいカラーコーンの色やバルーンライトの不足など実際にやってみると、今まで分からなかったことにも気が付く」と話す。

 実際に規制する際もシミュレーションがあるため、警備員らへの作業内容の説明も容易だ。事故が起りやすい規制作業中も、どの地点からバリケードを配置するかなど細かいイメージを共有できるので危険を回避しやすい。

 目的によって必要な精度や範囲は異なるが、現場の前後1㌔程度なら最短で1週間、街灯や植樹帯も反映してより詳細に再現するなら1カ月ほどで完成する。CIMデータ作成は道内外から引き合いがあり、現在、交通シミュレーション業務だけで年間10―15件ほどの注文を受けるという。

 真柄課長は「シミュレーションの結果が100%ではないが、これを踏まえてより慎重な施工につなげてほしい」とし、現場の安全を確保する一つのヒントとして活用を勧めている。

CIM(Construction Information Modeling/Management)

計画や設計の段階から3次元モデルを導入し、施工・維持管理でも情報を充実させながらデータを活用することで、受発注者双方の業務の高度化・効率化を測るもの。


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