函館市は、第22回函館市都市景観賞に個人住宅「日和坂の家」と水産加工工場「マルナマ古清商店」を選定した。歴史的な建築様式の継承や、デザイン・色彩の工夫により、優れた都市景観の創出に貢献していることを評価したもの。10月2日午後2時から、市役所で表彰式を開く。
魅力あふれる都市景観づくりを目的に、1995年度から表彰している。今回は延べ68件の応募があり、基準を満たす50件を対象に選考委員会(委員長・岡本誠公立はこだて未来大教授)が6、7月に審査した。
日和坂の家(元町13の15)は、伝統的建造物の特性を踏襲して2016年に修景。古くからそこに存在していたかのように地区になじんでいる。別名トビ坂にちなみ持ち送りにトビをデザインし、外壁2階は坂沿いに咲くアジサイの色に仕上げ、物語のある建物と評された。
14年完成のマルナマ古清商店(日乃出町15の1)は、シルバーに輝く外壁が清潔感や衛生的な印象を与え、イラストと英文によるスタイリッシュなロゴが際立つ。向かいには過去に受賞したマルナマ食品工場もあり、一体的な景観を創出している。
受賞数は今回を含め建築物などが45件、活動団体・個人が5件となった。