厚沢部町は、国道227号沿いにある道の駅あっさぶを再整備する。現施設の西側拡張案と東側拡張案を構想しており、総事業費は最大で5億円と試算。原案作成に向けて31日まで町民意見を募っている。
道の駅あっさぶは地方移住等促進や観光総合窓口、産業振興の3つの機能を道の駅に盛り込む整備計画で2015年度に重点道の駅指定を受けた。再整備構想はこの計画の実現を目指すもの。また、16年度は売上額1億円を突破したことから、町は物販機能をさらに強化する考えだ。
現状では第1駐車場に面して産業会館やトイレがあり、緑町コミュニティセンターや親水公園を挟んで西側に第2駐車場がある。一方、東側には休業中の飲食店が建つ民有地が隣接している。
敷地面積は6300m²、駐車場は普通車61台分、大型車6台分。第1駐車場は常に混雑する一方で、主要施設から300m程度離れた第2駐車場は利用頻度が低い。このほか、暗いなどの理由から特に冬場はトイレ利用率が落ちることも把握している。
そこで町は16年度、道の駅の西側拡張案と東側拡張案を盛り込んだ再整備基本構想をドーコンに委託してまとめた。
このうち、東側拡張案では隣接する民有地や町有地を一体的に整備。敷地面積は1万9600m²、駐車場は最大で普通車195台、大型車13台、従業員用8台となる。民有地は買い取り交渉が必要だが、休業中の飲食店跡地に機能強化した新たな物販機能施設を建設する計画。既存の産業会館は観光総合窓口や移住定住促進窓口として活用する。
一方、民有地の購入を必要としない西側への拡張案も検討。このプランではコミュニティセンター移設などにより駐車場拡張や既存産業会館増築などを目指すが、同センターは耐用年数に余裕があるため解体は非現実的なほか、移設もコスト面や技術面で課題があるとしている。
町は、道の駅に盛り込む新機能案を31日まで町民から募集中。例として親水公園の展望台(老朽化のため閉鎖中)やトイレの改修、アスレチック広場などの遊具施設やドッグラン設置などを挙げる。
今後は民有地購入の動向を見ながら、町や厚沢部町観光協会、町が出資する素敵な過疎づくり株式会社など関係者や町民で構成する全体会議で再整備の実施計画づくりを進めていくことにしている。