函館市は、市民会館耐震改修その他のうち、2工区に分ける主体を含む議会案件となる工事5件を来週にも一般競争公告する。入札は11月上旬で、12月議会に契約承認を諮る。施設は11月から休館とし、別途発注のアスベスト除去を先行。2019年12月までに耐震化などを図り、20年4月のリニューアルオープンを目指す。総工費には約34億円を見込んでいる。
湯川町1丁目32の1に位置する市民会館は、1970年に完成。規模はRC一部S一部SRC造、地下1地上3階、延べ7277m²で、ホール棟と管理棟(中央棟含む)で構成する。耐震化に併せて設備更新や機能性向上も図ることとし、北匠建築設計で設計を進めた。
主にホール棟では、外周面にRC造の骨組みを設置し、屋根面の補強や外壁面のスリット化を実施。中央棟は柱や壁の増設と鉄骨補強部材で強度を確保し、1階ピロティ部分は屋内化し、待合スペースとして活用する。管理棟のコンクリート壁増設も予定している。
機能性向上に関してはロビーと楽屋間の通路設置、扉の軽量・二重化、大ホール搬入口駐車場拡張、床材改修、エレベーター、多目的トイレ、授乳室、渡り廊下の設置、各室の遮音性改善などを施し、客席は中央通路がなくなるよう配置を見直す。
本体工は舞台装置更新を含むホール棟の主体1工区、中央棟・管理棟の同2工区、舞台照明を含む電灯その他、音響を含む受変電その他、空調、衛生、ガス(随意契約)に分けて発注。衛生、ガスを除く5件が議会案件となる。
1工区は約12億円でA2社とB3社の5社共同体、約7億円の2工区はA、B2社ずつの4社共同体を想定。設備関連は電灯その他が約5億円、空調が約4億円、受変電その他が約3億円で、いずれもA2社とB3社の5社共同体で考えている。
約1億円の衛生は11月下旬に公告し、12月中旬に入札する見通し。A、B2社ずつの4社共同体を対象とする方針だ。先行するアスベスト除去は11月上旬に公告、同下旬に入札し、12月から作業に入る。
本体工は18年3月をめどに杭工事をスタートさせ、5月からコンクリート工事、8月から鉄骨補強などを計画している。