モンゴルでプレキャスト 会沢高圧現地法人が合弁企業準備

2017年10月18日 09時00分

 会沢高圧コンクリート(本社・苫小牧)グループのアイザワモンゴルは、モンゴル国内でプレキャストコンクリート事業を始める計画だ。厳冬期でも生コンを供給できる高い技術力が評価され、国内有数の鉱山会社「モンゴル・アルト・コーポレーション(MAK)」が手掛けるプレキャスト工場を運営・管理面から協力。合弁企業の設立に向けても動きだしている。硬化開始時間を自由にコントロールできる「pMpコンクリート」など自社開発の技術を提供しながら、モンゴル産業の高度化に一役買う。

 MAKはことし6月、「MAKユーロ・セメント」をモンゴル南東部のドルノゴビ県に建設。デンマークの技術者などに協力してもらいながら、世界基準のセメント工場を運営している。

 計画するプレキャスト工場はMAKユーロ・セメントに隣接し、道路用や建築用のほか、ヒューム管やパイルなどを幅広く製造する。ユーラシア大陸最大の規模を目指している。

 アイザワモンゴルは2009年に設立した現地法人で、11年からウランバートル市で生コン工場を操業。マイナス40度の厳冬期でも生コンを提供できるのは同工場だけで、冬は同社の独壇場となっている。

 ただ、近年続いた資源バブルからモンゴル国内の生コン工場は増加の一途をたどり、現在は120工場ほどが乱立。夏は供給過剰の市場下にあり、業況は一時より厳しさが増している。

 一方、今後は中国の習近平総書記が提唱する経済圏構想「一帯一路」を背景に、道路網などインフラ整備が期待されている。石炭など資源輸出でアジア太平洋地域との架け橋となる、シベリア鉄道の延伸への期待の声も根強く、生コンやプレキャストコンクリートなど建設資材への需要が高まる可能性がある。


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