〝女性の視点〟で住宅設計を
インテリアが好きで「自分で内装を手掛けられたらいいな」と思っていた。求人票で知った相互電業(本社・帯広)の見学で、建物内の電気器具を選定したり配置場所を設計する仕事に興味を持ち、採用試験に挑んだ。
面接では「考えてきたことが飛んでしまった」が、自分の思いを率直に伝えた。面接官だった板倉利幸副社長は「多くの学生は教科書通りに覚えてきたことをそのまま言う印象だが、彼女は自分の素を言っている」と受け止めた。板倉利男社長も「住宅でずっと生活するのは主婦。これからは女性の視線が大事になる。彼女の意見とぴったりと合った」と振り返る。
池田町出身。ことし3月に帯広北高を卒業した。入社後は、主に平日は帯広高等技専電気工学科に通い専門技術を身に付け、土曜日に勤務がある場合は出社するサイクルとなっている。
電気工学科では、新規高卒者で入学した女性は2年制となった2000年度以来初めて。周りは男性ばかりでなじめるか不安だったが、3日もたつと仲良くなった。電線の加工など実習にも取り組んでいるが、大沢陽介同科長は「作業は丁寧で出来栄えはいい」と評価する。
目標は、女性ならではの視点を持ちながら第一線で活躍すること。「一般住宅の設計に関わり、お客さんと話しながら合うものを提供したい」と意気込む。
(2016年5月11日掲載)