プロ野球・北海道日本ハムファイターズの前沢賢事業統括本部長は25日、新球場建設構想に関連し、候補地として道立真駒内公園に関心があることを明らかにし、札幌市から正式提案があれば検討に入る考えを示した。
北広島市との12回目の実務者協議後、球団の前沢本部長と三谷仁志副本部長が記者団の質問に答えた。
候補地の検討状況を報告した前沢本部長は、札幌市提案の月寒エリアは候補地として「隣接地にどういうものが形成されるか分からず、何百億円もを投資する計画を進めるのは難しい」との認識を提示。残る北大構内と北広島市のきたひろしま総合運動公園を中心に検討を進めている状況を説明した。
ただ、北大構内については「札幌市側が難しいとの見解を持っている」と述べ、月寒エリアの提案に力を入れる市と球団側の検討に温度差があるとの認識を示した。
北大実現が難しい場合は「誘致を終えるか、新たな提案を頂けるか岐路にある。14年間、札幌市でお世話になってきた。建設的な意見を頂ければ」と協議の展開に期待をにじませた。
実務協議で球団が話題にした道立真駒内公園については、正式提案から外れた理由を尋ねたと説明。「市内の特徴的なエリアで、どういったものが形成されるか興味深い」と関心を示し、所有する道と利活用について直接話し合った結果「道内に残るならば最大限協力するとの言葉を頂いた」ことも明らかにした。
今後同公園が候補地になった場合、球団側はこれまで同様の手続きで検討を進め、2018年3月までに一定の方向性を出す考え。
同公園について札幌市の秋元克広市長は12日の会見で、目指している冬季五輪招致の会場利用の検討を優先させ、現行の2候補地の協議を続ける考えを示している。
北広島市側とは、引き続きインフラ整備や土地使用、税の減免措置といった行政サポートの内容を詰める。市はJR北海道と新駅設置についての協議も続けている状況だ。