おとなの養生訓

おとなの養生訓 第8回「喫煙と飲酒」 酔ったときの一本が…

2012年11月01日 14時48分

 タバコが健康に害を及ぼすものだということは、すでに常識です。日本の愛煙家は随分少なくなっていますが、最近は下げ止まりの傾向があるようで、やはり一定程度の人たちはタバコを吸っています。そういう人たちの中でも、何らかのキッカケで、禁煙あるいは卒煙を決心して、辛い戦いに入る人たちもたくさんいます。

 今は、病院に禁煙外来も設けられて、薬物などを使った医学的な禁煙法も活用されています。しかし、禁煙の一番重要なポイントは、ご本人の禁煙への覚悟のほどであることは、間違いありません。なので、禁煙を継続しても、何かのキッカケで再開してしまい、「元の木阿弥」という人もたくさんいます。

 有名なイギリスの劇作家、バーナード・ショウは、「禁煙なんて簡単だ。その証拠に、私は今まで100回も禁煙したことがある」といっています。本当に100回やったかは別にして、禁煙の誓いは、いつももろくも崩れていたようです。

 禁煙を失敗させる、大きな理由の一つは、喫煙仲間の非協力です。「何だ、おまえだけ抜け駆けして!」と、禁煙している人に煙を吹きかけたりするのです。これは一種の拷問、いじめですね。それでも、折角の難行が水の泡となるのは、避けたいところで、グッと我慢というところでしょう。

 ところが、禁煙している人には、大きなワナが待ち構えています。それが酒席なのです。酒席では周りの人がタバコを吸っているから影響されるのか?って、いえ!違うのです。私は、非喫煙者ばかりの酒席で、禁煙を始めたばかりの人が、酒席の最中に1人タバコを吸い始めるのを、度々目撃しています。もちろん、1人でも喫煙者がいれば、禁煙者は早速の「もらいタバコ」。努力は水泡と帰します。

 酒席で禁煙が破れる最大の原因は、アルコールにあります。アルコールが体内に貯まると、脳神経が徐々に抑制されます。この際、抑制されやすいのは、脳のはたらきを抑制的にして、たしなみや自重の念を形作る抑制性神経なのです。

 なので、酔っぱらってくると、基本的に自制心が失われます。元来、タバコが大好きな禁煙者は、「まっ、1本ぐらいいいか…」と思い始めるのです。周りにそれを止める権限のある家族がいない酒席では…禁煙を実行するには、禁酒が必要なのです。辛いですね…。

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


おとなの養生訓 一覧へ戻る

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

航空写真や建設予定地の位置情報などを重ねて表示できる地図ベースの情報サービスです。
  • 日本仮設
  • web企画
  • 川崎建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

236号帯広市稲田―川西間3km区間を4車線化へ 帯広開建
2020年02月10日 (2,744)
コストコ 石狩湾新港に道内2店目を検討
2019年12月12日 (2,526)
新型コロナウイルス感染症で産業用マスクが品薄
2020年02月06日 (2,160)
深川留萌道、3月28日に全線開通 延長49㌔供用へ
2020年01月24日 (1,949)
仏アクサ 札幌・ヤマハセンター跡地に高級ホテル
2020年01月23日 (1,924)

連載・特集

連載 おとなの養生訓 new

おとなの養生訓
第177回は「感染防止」。接触感染を 防ぐには正しい手洗いを。睡眠と栄養 補給で免疫力低下の防止も重要です。

連載 深掘り

深掘り
地域発展には欠かせない、新技術と それを発展させたビジネスの創出。 〝勝ち〟にこだわる経営者らの発想や アイデアを紹介します。

連載 走り出したSDGs~建設業が取り組む意味

走り出したSDGs~建設業が取り組む意味
建設業がSDGsに取り組む意義を 報告。先進的に着手する道内建設業 を紹介します。