おとなの養生訓

おとなの養生訓 第38回「冬の朝食」 卵などタンパク質摂取

2014年01月24日 13時19分

 寒さが一段と厳しさを増しています。とくに朝方は冷え込みが強く、なかなか布団から抜け出せませんね。ましてや仕事場へ向かうために外に出たとたんに、身が縮みあがるような寒さが襲っています。つまり、寒さのために大事な一日のスタートが鈍りがちになるわけです。

 仕事の効率が断然にいい午前中に、スムーズに仕事に入っていくためにも、朝のスタートは大事にしたいものです。特に通勤途中の寒さに打ち勝つためには、朝食が大事であることを指摘したいと思います。

 朝食にはいろいろな効用があることがわかっています。毎日、朝食をとることで、体のリズムを整えることができます。また、朝食で補ったエネルギーが午前中の仕事をこなすために必須であるといわれています。

 1日3食の間で比較すると、朝食で食べる量を一番多くして、夕食を控えめにするのが、健康管理の上では一番良いと指摘する研究者もいます。ですから、朝食を抜くのは、あまり感心したことではないのです。

 さて、この寒い季節では、朝食はさらに重要な役割が出てきます。まず、朝食を食べることで、消化管が活動し、それがきっかけとなって、体全体の機能が眠りから覚めてくると言われます。寒さで体の動きが鈍い朝は、コーヒーやたばこではなく、朝食で目覚めるのがいいのです。

 また、食事を食べて栄養を腸で吸収する際に、体の中で熱が発生します。つまり、食事をすると、それだけで体が温まるのです。専門用語で特異動的作用といいます。この作用は、糖質、脂質、タンパク質の吸収で起こるものですので、これらが含まれていないコーヒーではほとんど体は温まりません。

 特異動的作用はタンパク質で強いことがわかっていますので、朝食でタンパク質豊富な食事を選ぶのが冬の朝食のポイントです。たとえば、卵、牛乳、納豆、味噌、とうふ、あとはアジの干物、塩シャケ、ハムなんかもいいかもしれません。

 あくまでも吸収するときに熱が発生するので、食事自体の温度は必ずしも温かくなくてもいいのです。理屈だけでいえば冷奴でも効果があるはずです。でも冬の朝食には向かないですかね。私は温かいご飯に納豆をたっぷりかけて、味噌汁をお供にしています。卵焼きがあればいうことなし!

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


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