学校法人駒沢大学(東京)が苫小牧駒沢大を学校法人京都育英館(京都)に経営譲渡する設置者変更が文部科学省に正式認可されたことを受け、苫小牧市の岩倉博文市長、駒沢大学の須川法昭理事長、京都育英館の松尾英孝理事長は15日、市役所で新大学構想や学生の処遇について記者会見した。2018年4月から京都育英館が経営する「苫小牧駒沢大学」が開学する。
松尾理事長は「新大学は、現在の1500人から将来的に2000人の学生規模を目指す。目的意識を持った留学生の受け入れ、社会の即戦力になる人材育成に力を入れる」と強調。京都育英館が経営する北海道栄高(白老)については「校舎の老朽化などもあり、苫小牧に近い場所への移転が妥当ではないか」と述べ、大学と高校の連携といった柔軟性のある体制を取る方針を表明した。
岩倉市長は「苫小牧唯一の4年生大学が継続する道筋がつき、安堵(あんど)している」とし、須川理事長は「仏教専修科は現1回生が卒業する21年3月までは存続させるが、僧侶の資格取得を目指す学生については、駒沢大に編入させる体制を整える」と、学生に不利益が出ないようにすると述べた。
大学名については、苫小牧に最もふさわしい名称にするべきだとし、地元の意見を聞きながら、18年3月中にも決める意向だ。