登録番号:HK-070010-VE
【特徴】同工法は、鉄骨フレームに3層パネルをはめ込み、構造物とパネルの間にコンクリートを打設する。最大の特徴は、足場組立からコンクリート打設のサイクルが従来より大幅に短縮できることから、工期短縮のみならず、施工時期、構造形式を踏まえた養生期間の延長が可能となり、ひび割れの抑制と密実で高耐久なコンクリートが構築できること。
施工単価、打設回数を減らす分、材料が多くなりやや割高だが、工期短縮により、人件費に加え、資機材などトータルコストの削減に大きな効果を発揮する。また一般作業員でも施工が可能なため、近年の型枠大工不足問題にも対応する。2013年には、国交省の国土技術開発賞の地域貢献技術賞、2017年には環境大臣表彰を受賞するなど、技術と環境に優れた技術として全国デビューした。
道内では開発局や道、東日本高速道路道支社などの現場で採用。2016年度北海道開発局長表彰を受賞した札幌開建の「石狩川改修附帯工事の内島松川南9号橋下部外工事」で採用され、工期短縮と高品質、トータルコスト削減で発注者から高い評価を得た。また、熊本県の地震災害復旧でも採用が決まっている。
これまでに、上田多門北大大学院工学研究院教授らコンクリートの専門家が視察。上田氏は「各ユニットを組み立てるだけでコンクリート打設が可能となることが一目で分かる。施工性や環境面で多くの優れたものを持つ工法だ」などと高く評価している。なお、同工法は、2016年10月13日付で開発局や各地方整備局の総合評価で加点対象となる「活用促進技術」(VE)に認定されている。