加森観光(本社・札幌)が留寿都村にあるルスツリゾート内で、外国客の誘致を見込んだ高級コンドミニアムの新設を計画している。施設は148室を設けるとし、投資額は約220億円を試算。2019年12月の開業を予定している。2018年春の着工を目指しており、見積もり合わせで、施工業者の選定を進めていく考えだ。
加森観光は19日、ニセコで不動産開発を進めるニセコアルパインデベロップメンツ(ニセード、本社・倶知安)とルスツリゾートの戦略的開発を展開するため提携を決めた。
その第1弾としてリゾート内にあるノース&サウスウイングホテルの東側駐車場にコンドミニアムを建設する。規模は地下1地上11階で、延べ約1万8000m²。部屋は50―260m²を想定し、分譲する。購入者とは不在期間に宿泊施設として使用する契約を結ぶとしている。施設の名称は「The Vale Rusuthu(ザ・ヴェール・ルスツ)」。
このほか、加森観光では温浴施設の建設を予定しており、コンドミニアムと連結する考えだ。
ニセードとは第2段階として、小売店舗、娯楽施設、ホテルの開発を実施する計画。投資額は560億円に上るとしている。
外国人の誘致を進める加森観光の事業展開に地元の留寿都村も今後の展開に期待する。場谷常八村長は「現在、道南バスが冬季限定でニセコエリアのスキー場とルスツリゾートのスキー場間のバスを運行している。今後のインバウンドの活性化を見越し、村としても2次交通の整備に積極的に参加したい」と話している。