上砂川町は、役場庁舎本館の現地建て替えと、西館の耐震補強を計画している。現本館解体なども含めた概算事業費は10億円と試算。新本館建設実施設計と西館耐震補強に向けた耐震診断を含めた実施設計を12月25日に公募型プロポーザルで公告する予定で、2019年7月の着工、21年6月ごろの供用開始を目指している。
上砂川町40の10にある役場庁舎は、1956年建設の本館(鉄筋ブロック造、2階、延べ822m²)、79年建設の西館(RC造、2階、延べ1136m²)、93年建設の東館(RC造、2階、延べ1182m²)で構成。
本館と西館は旧耐震基準で建てられていて耐震化と老朽化が課題となっていたが、公共施設等適正管理推進事業債の活用により財源確保の見込みが立ったため事業に着手する。
新たな本館は現在の敷地中央に建設する。構造は設計で決めるが、規模は2階、延べ800m²程度で構想。東館か西館のどちらかと渡り廊下で接続する。
町がまとめた基本コンセプトでは①来庁者の誰もが利用しやすい庁舎②安心・安全な防災拠点としての庁舎③地球環境・自然環境への配慮と事務効率の良い庁舎―の3点を整備の基本方針に掲げた。それぞれの内容を見ると、①ではエレベーターの設置、③ではLEDや太陽光発電の導入検討を挙げている。
西館の耐震補強については、耐震診断の結果を踏まえて補強内容を決める考え。東館は耐震基準は満たしているが、完成から20年以上が経過しているため、老朽化の改善が必要とみている。
実施設計のプロポーザルは、町ホームページでの公告を予定。豊富な経験と実績があり、安全な工法や町の求める目標に沿って意欲的に取り組む事業者を求める。1次審査は書類審査、2次審査はプレゼンテーション・ヒアリングを実施し、18年3月上旬にも技術提案者を決定。4―6月に町民の代表者で構成する会議を開いて設計業者選定に関する報告や意見交換を行い、7月に契約を結ぶ。業務期間は19年3月末まで。
工期は19年7月から21年3月までを見込んでおり、21年6月に供用を開始し、その後、現本館の解体と駐車場整備に移り、同年11月に完了というスケジュールを描いている。