岩崎(本社・札幌)は、3年後の2020年3月期をめどに株式上場を目指す。建設業界のICT施工や3次元CADを支援するパイオニア企業として一層の付加価値を高めながら、道内での市場占有率向上や首都圏での市場拡大を図るのが狙い。新規上場(IPO)によって優秀な人材を確保したり、岩崎ブランドの知名度を高める目的もある。
1日に札幌市内で開いた創業イベントの中で、古口聡社長が第74(20年3月)期までの中期経営計画として社員ら約155人に説明した。
岩崎の第71(17年3月)期決算は、経常利益で5億円超えを達成。今期も経常利益5億円を目標に掲げ、自己資本比率50%の強じんな企業体質を目指している。
株式上場は道内でのシェア向上はもちろん、東京支店を核とした首都圏での市場拡大が狙い。近年は大手ゼネコンとの取引も徐々に広がっており、上場によって信用力を一層高めたい考えだ。
IPOによって知名度を高め、優秀な人材を確保したい狙いもある。人工知能(AI)を活用した生産性の向上と、積極的な人材確保の両輪で人口減少時代に立ち向かう。
古口社長は「社会に役立つような価値を創造する〝CSV(共通価値の創造)企業〟を追求しながら、今後も建設生産システムの確立に貢献したい」と話していた。