王子製紙(東京都中央区銀座4丁目7の5、青山秀彦社長)は、2018年4月にも苫小牧港西港区真古舞地区の王子製紙晴海ふ頭岸壁延伸と泊地の拡張に着工する。19年6月に導入する新造RORO船に対応し、現行の岸壁を80m延伸する。
6日に開かれた苫小牧港地方港湾審議会で、苫小牧港港湾計画の変更として、同審議会事務局が報告した。
現在の専用ふ頭岸壁は水深11m、延長220m。同社が導入する全長190mの新造RORO船に対応するため、水深は現行のままで80m延伸し、延長300mの岸壁にする。泊地も浚渫して0・4ha拡張する予定。
王子製紙苫小牧工場で生産される紙製品は年間100万㌧。このうち新聞用紙は国内生産の約3割を占め、世界最大規模の新聞用紙生産工場でもある。
本州向けに生産された新聞用紙の移出や、紙の生産原料になる古紙の移入では、苫小牧―東京間をRORO船3隻が週6便で輸送。現行のRORO船でのサービス開始から18年が経過し老朽化が進んだため、省力、省エネなどに配慮した新造RORO船を導入することになった。