パチンコ・パチスロ機の開発と製造、販売を手掛ける平和(東京都台東区東上野1丁目16の1、嶺井勝也社長)は13日、北広島市内での統合型リゾート(IR)の開発を上野正三北広島市長に提案した。コンセプトは「世界初の四季を通じた自然・芸術・スポーツが融合した統合型リゾート」。初期投資額は最大2000億円規模と試算し、MICE施設や宿泊施設の整備を計画している。
同社の子会社PGMホールディングスは全国140カ所のゴルフ場を保有・運営。北広島市中の沢450の1には面積約280万m²の札幌北広島ゴルフ倶楽部を保有している。
新千歳空港から近く、札幌市との中間に位置するといったアクセス面での利便性、札幌圏として国のIR要件に合致する人口・経済基盤があること、広大な敷地で観光客や地元住民向けの多様な施設を整備することができ、四季を通じた自然、芸術、スポーツを融合したIRの実現可能性があることから計画した。
提案では、北海道の特長でもある観光地としての高い人気や特有の歴史、文化、気候を挙げ、さらなる観光産業の成長が期待できると展望。同市へのIR導入により、巨大な民間投資の創出が可能となり、観光振興やインフラ整備、教育機関との連携、雇用の創出、周辺環境整備、自然を活用したスマートシティの実現、地元企業との連携を推進できるとした。
初期投資額は最大2000億円規模と試算。主な施設として、約5000人を収容する国際会議場を含む国内最大級のMICE施設、2000室規模の5つ星宿泊施設、屋外劇場やランドアートミュージアム、メジャーな国際大会を誘致できるゴルフ場への改修、モーグルやハーフパイプ、クロスカントリーなどに対応できるウインタースポーツ施設、アイヌ文化や食文化を生かしたレクリエーション施設、滞在型観光を促進する温泉施設を盛り込んだ。
今後はIR推進法の審議状況を踏まえ、コンソーシアムの形成に向けて国外を含め関心を持つ事業者と協議を進め、実現に努めるとしている。
提案を受けた上野市長は「今後慎重に内容を見させていただく」とコメントした。