若者の採用や育成に力を入れている中小企業を評価する厚生労働省のユースエール認定企業制度で、東邦コンサルタント(本社・釧路市)が道内50人以上の規模の企業で初めて認定された。14日、釧路公共職業安定所の阿部匡所長らが同社を訪れ、橋俊之社長に認定通知書を交付した。
同制度は若者の採用や育成、雇用管理が優良な中小企業を厚生労働大臣が認定する制度で2015年から始まった。認定基準は若者の採用や人材育成に積極的な企業で、新卒者の離職率が20%以下、正社員の月平均時間外労働が20時間以下、有給休暇の取得率が70%以上などがある。
各都道府県の労働局に申請して基準を満たすと認定される。道内では11社、釧路管内は5社が認定企業となっている。
認定を受けると総合評価落札方式や企画競争方式の入札で加点対象となり、若者の雇用を支援する助成金も一定額加算される。そのほか認定企業限定の就職イベントに参加できたり、ハローワークが積極的な企業PRを行う。
阿部所長は「釧路地域は特に若者流出が多いが、厳しい認定基準を達成している。行政としても定着のいい企業をPRさせていただきたい」と説明。
橋社長は「建設業界の技術者不足は深刻。若い人ができるだけ地元に残れるように、今後も働きやすい環境づくりに努めていきたい」と意気込んだ。