北海道開発局は14日、大樹町内で行っている自動運転サービス実証実験で、運転手不在による自動走行を実施した。ドライバーが運転席にいない状態で加速や停止、ハンドルの操舵(そうだ)をするもので、完全運転自動化の一歩手前となるレベル4(高度運転自動化)に当たる。この日は町道大樹20号線500m区間を3回直進。このうち100m区間は自己位置の推定に使われる磁気マーカーを埋設しており、検知状況やGPSとの性能差を検証した。
実験期間は11日から16日(17日は予備日)までを予定しているが、14日以外はレベル2の実験で、ドライバーが運転席に座り監視した上で自動で走行し、町民モニターらを乗せて市街を循環している。レベル4は、ドライバーが運転席から離れた状態で走行するもの。町道を一時的に通行止めにして専用区間とし一般町民を乗せずに走らせた。
磁気マーカーは直径3cm、厚さ3・5cmの円柱状の磁石。車体のセンサーが道路上のマーカーの磁気を読み取り、自己位置を推定する。100m区間に間隔を空けて20個程度埋設した。
この日は連日の気温の上昇により雪が解け、路面が露出した中での走行となった。ドライバーが作動開始の操作をするとゆっくりと動きだし時速15㌔で走行。終点ではきちんと止まる様子が見られた。
国土交通省は2020年までに道の駅を拠点とした自動運転サービスを社会実装したい方針だが、実験を担当した帯広開建の河上誠特定道路事業対策官は「運用面でビジネスとして成り立つかなどさまざまな検証が必要だ。課題を解決しながら実証に向けて頑張りたい」と話していた。
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