市役所新庁舎1階にカフェや子どもの遊び場、買い物公園に滑り台付きの託児所を―。旭川工高は22日、建築科3年生の卒業設計発表会を同校で開いた。テーマは昨年と変わらず、買物公園、旭山動物園、市庁舎の3つ。生徒39人が設計した〝旭川にあればいいな〟と思う建物について、それぞれプレゼンテーションをした。
自分のやりたい題材を4月に決め、CADや3次元モデリングソフトを用いて作成。当日は保護者のほか、生徒たちの就職先などの企業約18社から参加した約28人が観覧した。
岸田組への就職が決まっている渡辺太一さんは、親子連れが安心して足を運べるよう、買物公園内に置く託児所を設計。2階建てとし、2階から1階に降りられる滑り台を設けるなど、子どもが楽しめるようなデザインとした。作品を見た同社の太田英樹土木部長は「発想がおもしろい」と褒めていた。
市庁舎をテーマに選んだ江刺家道哉さんは、現庁舎は通路が狭く薄暗いと感じていたため、執務室や窓口を広い間取りにして天井は高く設定。1階にはカフェやイベントスペース、児童遊技場を設置するなど、市民が集える市役所を目指し工夫を凝らした。就職先である柴滝建築設計の星英樹常務は「大変具体的な設計で、この年齢でここまで作れるのは立派。入社してからも一緒に頑張りましょう」とエールを送っていた。
このほか、旭山動物園をテーマにした設計ではカモノハシ館やジャングル館などの作品も見られた。