十勝総合局は、2017年度上半期(4―9月)の管内観光入り込み客数と外国人宿泊客数をまとめた。入り込み客数は716万100人となり上半期に限ると同局が09年度に統計を始めて以来、過去最多となった。台風災害で観光産業が冷え込んだ前年度同期から11.5%増え、15年度同期と比べても3.3%上回った。外国人宿泊客数は9.2%増の5万5912人となった。
入り込み客数が最も多かったのは帯広市で211万8400人。13市町村それぞれでも前年度同期を上回った。特に士幌町では道の駅ピア21しほろが4月にオープンした効果で前年度の4倍となった。
観光施設では、道の駅なかさつないが60万4000人と最多を記録。上位10施設のうち5施設を道の駅が占めた。このほか十勝川温泉や帯広競馬場などで客数が増加した。
外国人宿泊客数について国と地域別で見ると、台湾が2万3112人で全体の4割を占めた。韓国からの宿泊者は4785人で82.5%増。新千歳空港と韓国を結ぶ旅客機が増便し、十勝に訪れる客数が増えたものと考えられる。宿泊者数が最も多かった市町村は音更町で19.5%増の3万4425人。2位の帯広市に4・5倍の差をつけた。
同局は、入り込み客数や外国人宿泊者数が増加した要因について鉄道や道路の復旧に加え、ピア21しほろのオープンや天候に恵まれ管内のイベントに多くの来場者が集まったと分析。一方、入り込み客数のうち宿泊客が90万7200人で4.7%減となっており、災復関係者の反動減があったとみている。
商工労働観光課の守屋玲子観光振興係長は「日勝峠も開通し過去最多の入り込みに期待がかかる。冬季観光でも今のペースを維持できれば」と話していた。