渡辺清掃(本社・別海)は、ウォータージェットによる煙突や外壁のアスベスト除去を2018年度から本格化する。施工は昨年6月に設立したグループ会社「ウォーターリンク」(本社・札幌)が担う。藤本達也社長は「20年以上にわたるウォータージェットのノウハウを生かし、効率的で低コスト、そして環境に優しい技術を提供していきたい」と話している。
渡辺清掃は、一般・産業廃棄物の収集・運搬やリサイクル施設維持管理、下水道管渠清掃など環境関連事業を幅広く展開。これに加えて、ウォータージェットを使った超高圧水(1平方cm当たり最大2500重量㌔㌘)による橋台のはつりや、塗膜除去などを20年以上にわたって施工してきた。
道内では近年、公共施設の老朽化が大きな課題となり「公共施設等総合管理計画」の策定が多くの市町村で進んでいる。学校や公営住宅、住民会館などが今後解体・再整備に向かうが、老朽化した施設にはアスベストが含まれているケースが多く、環境面で適切な除去が課題となっている。
同社はこうした現状に着目し、独自のノウハウを生かしたマーケット戦略として、昨年6月にウォータージェット工事部門を独立させて「ウォーターリンク」を設立した。
同社が特に注目しているのが煙突アスベストの除去。ウォータージェットの先端に取り付けた独自開発ジグが超高圧水を煙突内部に噴射し、アスベストを除去する。硬質のスレート板に含まれるアスベストも超高圧水と独自技術により除去できるため、作業時間の短縮や汚染水の少量化、コストの低減を実現。昨年1年間で道内の学校で多くの施工実績を重ねている。
藤本社長は「煙突のアスベスト除去は各市町村で始まったばかり。当社は別海町という地元に根差した企業。地域のために、安全な環境整備の役に立てればと考えている。積極的に営業展開していきたい」と話している。
問い合せは渡辺清掃札幌営業所、電話011(799)0815まで。