東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド(本社・千葉県浦安市)は2日、弟子屈町役場を表敬訪問した。同社が町内で実施しているイチゴ栽培が、新エネルギー財団主催の新エネ大賞新エネルギー財団会長賞などを受賞したため、同社の担当者が徳永哲雄町長に成果を報告した。
同社は、季節を問わずに東京ディズニーランドやディズニーシーに通年で完熟したイチゴを出そうと、自社生産に取り組んでいる。出荷が難しい夏場にも提供できるよう、夏が涼しく、昼夜の寒暖差が大きい弟子屈町を選んだ。
地熱エネルギーを使った冬室暖房で通年栽培を可能にし、断熱性が高い2層構造のビニールハウスがコストを抑え、環境への負荷を低減したと評価された。北海道経済産業局が主催する北国の省エネ・新エネ大賞優秀賞と道経済部主催の北海道省エネルギー・新エネルギー促進大賞新エネルギー部門奨励賞にも選ばれ、2017年度に3つの賞を受け取った。
農園は町内屈斜路湖畔にあり、16年9月に1棟目、17年9月に5棟目が完成した。17年3月から現在までに多い月は500㌔から600㌔のイチゴを収穫した。現在5棟中3棟が稼働しており、3月末までに残り2棟に苗を植え、6月に5棟全てでイチゴを収穫する予定。将来は年間50㌧の出荷を目指している。
同社のフード本部フード企画室フード事業開発グループの加藤富久弟子屈農園ユニット農園長は「気候によって味や収穫量が変わり難しい部分があるが、おいしいイチゴでたくさんの人を笑顔にしたい」と意欲を見せた。徳永町長は努力に感謝を示し「今後も事業を継続してほしい」と話した。