釧路市は、市が発注する工事・委託全件の設計図書閲覧を電子化した。受発注者双方の経費縮減を図る。受注者側が閲覧する市のホームページからPDFファイルをダウンロードする形式で、20日の入札案件から適用している。
市はこれまで、現場説明会場で紙資料の閲覧によって設計図書を公表してきた。しかし入札対象件数が多いときなどは閲覧待ちで混み合うなど支障が生じていたため、数年前から他都市の事例などを参考に対策を検討していた。
市は設計図書のうち位置図、設計図など図面類を除く資料をPDFファイルに変換し、圧縮して市のホームページに掲載。閲覧希望者は、パスワードの照会申請書を契約管理課に電子メール、FAX、持参のいずれかで提出し、交付された回答書に記されたパスワードでダウンロードしたファイルを開くことができる。
ことし2月、事後審査型一般競争の柳町アイスホッケー場オーバーフェンス設置で試行したところ、参加業者からは従来よりも楽になったとの評価を得ている。
契約管理課の平川満課長補佐は「現場説明会の度に順番待ちができ、申し訳ないと思っていた」と話す。
文字化けなどの恐れがあることから今回は電子化を見送った図面類についても、「新年度すぐに検討を始めたい」と意欲を見せている。