災復背景に護岸用CB生産倍増 道内の17年主要製品実績

2018年03月29日 12時00分

 北海道経済産業局がまとめた2017年(1―12月)の道内主要製品生産実績によると、建設資材のうち鋼材とコンクリート製品は、どちらも前年より高水準で推移した。護岸用コンクリートブロックは20%超の大幅増となった16年をさらに上回り、26万5316㌧と2倍近く伸びた。鉄骨や鉄筋用丸棒も堅調だった。一方、パイルやポールなど遠心力鉄筋コンクリートは生産、出荷ともに苦戦を強いられたもようだ。

 鋼材のうち鉄骨の生産量は2万4936㌧、生産額は74億700万円でともに前年比8%上昇した。鉄筋用丸棒の生産は34万453㌧で、1%増と前年並みだった。

 コンクリート製品は護岸用ブロックが好調。生産量は26万5316㌧で83%の大幅アップとなった。出荷量は28万8241㌧で2・1倍に伸びた。16年の台風災害に伴う復旧工事で、道東や道北向けの生産・出荷が忙しかった。

 橋梁用が中心のプレストレストコンクリートも10%増の20万7438㌧を生産した。出荷量も22%増の21万6705㌧と多かった。

 道路用コンクリート製品の生産量は3%増の3万6150㌧と堅調に推移。ただ出荷量は5%減の4万2395㌧と前年割れしており、15年以降の厳しい市場環境が続いている。

 遠心力鉄筋コンクリートの生産は15%減の15万9819㌧。うちポールは4万9774㌧で9%減、パイルは9万5260㌧で21%と大幅に減った。下水道管路材のヒューム管のみ22%増の1万4785㌧と増えた。

 建築系では、複層ガラスが69万544m²で微減。スチール建具は8685㌧で10%増、ウレタンフォームは2417㌧で5%増だった。

 セメント原料や骨材などに使われる石灰石の生産量は773万8380㌧で1%増。出荷量は310万6831㌧で1%減少した。

 鋼材の切断などに使う酸素ガスは3億8283万7000m³で14%増。配管用のバルブ・コックは34万5913個で2%減った。

 経済産業省では鉱工業生産品目の動態を把握するため、一定規模以上の従業者を持つ事業所を対象に分野別の調査を毎月実施している。同統計はそれら調査から出荷ウエートの高い品目の実数値を集計したもの。


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