帯広開建は、北海道開発局が策定した個別施設計画に基づき、2019年度から2カ年で道路トンネルと覆道15基を修繕する予定だ。19年度はトンネル5基と覆道5基、20年度は覆道5基を対象とする方針。トンネルはひび割れ注入やコンクリート舗装の補修、照明など付属施設の取り換えなどを施す。覆道でも断面修復やひび割れ注入などを進める。
開発局が17年度に見直した道路トンネルと大型構造物の個別施設計画では、14―16年度に実施した定期点検の結果などを修繕スケジュールに反映させた。道路トンネルは273基のうち3年間で164基を点検。診断結果はⅢ判定が58基、Ⅱ判定が101基、Ⅰ判定が5基だった。この結果のほかに、損傷箇所の位置や緊急輸送道路指定の有無を勘案して修繕の優先順位を更新した。
帯広開建所管で19年度に修繕を予定するトンネルは、上士幌町の273号にある泉翠峡トンネル、ぬかびら湖畔トンネル、不二川トンネル、三国トンネルの4基と浦幌町の274号にある釧勝トンネル。主に漏水と、路面や付属施設の損傷が見つかり全てⅢ判定となった。損傷箇所もアーチ部が多く第三者への影響が大きいと判断した。
覆道は大型構造物の個別施設計画によると、14―16年度に196基のうち106基を点検しⅢ判定が44基、Ⅱ判定が58基、Ⅰ判定が4基あった。
帯広開建所管では、19年度に新得町の38号にある狩勝第2覆道、上士幌町の273号にある黒石平覆道と鱒見覆道、清水町の274号にある清流覆道と清泉覆道を修繕する見通し。柱の腐食や受け台の鉄筋露出などが判明し、定期点検では全てⅢ判定だった。
20年度は新得町の38号にある狩勝峠覆道、広尾町の336号にあるモイケシ覆道とモイケシ第1覆道、泉浜覆道、美幌覆道を予定。全てⅡ判定だが、側壁のひび割れや鉄筋の腐食などが見られる。