函館開建は、2017年4月の低気圧で被災した奥尻港北外防波堤の復旧工事を、9日付で公告する。直立消波ブロックを撤去し、再利用を図りながら据え付けて、上部・胸壁工を施工する計画。工期は8カ月で、工事規模は2億5000万円以上4億5000万円未満となっている。
風浪に伴い被災したのは、直立消波ブロック式の北外防波堤220・4mのうち120・7m区間。特に先端側約24mのブロック4列は大幅にずれて傾斜した。これらの被害は激甚災害に指定されている。
先端側は台風や冬季風浪によって被害拡大の恐れがあったため、17年度に事業費9700万円で、ブロック積み直しなどの仮設堤を設置。11月から3月にかけて富士サルベージが施工した。
今回は仮設堤の部分も含めた120・7m区間でブロックを撤去し、基礎マウンドのレベルを確認の上、据え付けて上部・胸壁工で仕上げる。ブロックは再利用のほか、新規製作もする。
工事区分は一般土木A、B等級で、施工計画重視型を採用。早期の原型復旧によって、港内の静穏度の確保につなげる。