おとなの養生訓

おとなの養生訓 第135回「ジン」 解熱利尿の〝薬〟が起源

2018年05月11日 08時00分

 最近、ジンが流行り出しています。ジンといえば、ジントニック、ジンライムなど、おなじみのカクテルに入っているお酒というのが、一般的な認識です。しかし、最近、日本のメーカーで、ジンに個性的な香り付けをしたものが発売されるようになりました。実は、札幌にもそんなメーカーが誕生しています。それで、ジンはカクテルでなくてもうまいと、気づかれた方も多いのではないでしょうか。

 そもそも、ジンってどんなお酒でしょうか?先日、知人にジンの材料を聞かれて、一瞬、返答に困ったことがありました。大麦、ライムギ、ジャガイモなどから発酵し、蒸留してとられた純度の高いアルコール、つまりスピリッツが原材料だからです。まあ、蒸留したアルコールなら、どんな材料でもいいので、返答に窮したのです。

 じゃあ、ただのスピリッツ、という訳でもなく、ジンという名前がつくためには、ジュニパーベリーという植物の実と一緒に蒸留を繰り返して香り付けされなければなりません。名産地はロンドン。イングランド(スコットランドではない)を代表するお酒といえばジンなのです。

 ジンは、オランダの名門であるライデン大学医学部の教授が解熱利尿の薬用酒として使ったものが起源といわれています。つまり、薬だったのです。アルコールの発汗作用や利尿作用を目的としていた、と、今では解説できますが、正直、本当に効いていたのか、怪しいところです。

 でも、うまいお酒であったので、本来の目的とは別に広まっていったのだそうです。おいしくて体にもいい、と一挙両得を狙ったのでしょうか。酔いながらも健康でいたいと思う、人間のサガを感じます…。

 ジンがカクテルベースとして広まったのは、その個性の少なさに関係があります。ジュニパーベリーの香りはほんのりとしていますし、軽い苦味も邪魔なものではありません。そこで、他のリキュールなどとも相性がいいのでしょう。

 私は、お酒を教えてくれた先輩方の言いつけを守って、ジンはマティーニとして飲むのが一番と思っています。また、初見のバーでは、手始めにジントニックを頼むと良いとされています。飲みやすいし、どのジンを選ぶのかによって、バーテンダーの趣味、趣向が分かるとか言われます。

 シンプル・イズ・ベスト、とはジンのための言葉かな。

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


おとなの養生訓 一覧へ戻る

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

再開発マップ(札幌版)
  • 北海道水替事業協同組合
  • オノデラ
  • 古垣建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

ダクタイル鋳鉄管データ不正 十勝管内にも影響...
2022年01月14日 (5,017)
「アイアンショック」の足音 鋼材高値、リーマン前に...
2021年07月15日 (3,639)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想...
2021年01月13日 (3,410)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (3,112)
6トンネル9.7km整備へ 道東道4車線化3区間...
2021年12月22日 (2,971)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓new

おとなの養生訓
第223回は「感染第6波」。ワクチンの追加接種が広がるまで、対策徹底を。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第16回「吉祥文様で良い一年を」。縁起の良い模様に背中を押してもらうのはどうでしょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第15回「事業拡大と補助者制度」自分以外でもできる仕事を人に任せながら、事業拡大について考えています。