日本不動産研究所道支社長 遠藤 公正氏に聞く

2018年05月18日 18時00分

 北海道新幹線の札幌駅ホーム位置が確定し、北海道日本ハムファイターズのボールパーク(BP)建設候補地が北広島市に決まるなど、立て続けに大型投資のプロジェクトが動きだしている。開発に取り組む上での焦点について、日本不動産研究所の遠藤公正北海道支社長に聞いた。(経済産業部 武山 勝宣記者)

■札幌、北広島 動きだす 大型プロジェクト

 ―北海道新幹線札幌駅のホーム位置が決まった。周辺エリアでどのような再開発が期待されるか。

 今後、北海道新幹線札幌駅ホームができるに当たり、創成川を越えて東側のエリアとつながれば、開発の需要が高まるのは明らか。個人的には創成川東側の北5東1街区の敷地が要になると思っており、駐車場となっている北5西1街区と一緒に再開発を進めることが望ましい。

 そうなると当然、東側の新幹線ホームの出入り口がどうなっていくのかという話になる。今の計画では、新幹線利用客のVIPスペースを東側に設けるようだが、うまく両街区がつながれば回遊性ができる。ぜひ、そういう方向に進んでほしい。北5西1街区の再開発は大規模なものになっていくわけだから、駐車場やマンションなど、それをサポートする施設が必要になってくると思う。

 ―札幌駅前通では、オフィスビルの建て替え計画が相次いでいる。この現状をどう見るか。

 札幌市内のオフィス需要は、地下歩行空間ができて2極化している。市内でオフィスを探すときは、条件として冬に外を歩かないような場所を求めて、地下通路に面したビルに借りたいという需要を関係者が知っているから、投資するならそういう物件になっている。歩行空間を出て外を10分以上歩くような所になると、極端に需要は弱くなってきている。

 駅前通でこれから更新期を迎えるビルがどう動くか。これが札幌市内のオフィス市況に大きく影響してくる。ただ、建て替えするにもテナントの動きようがない状況にあり、加えて建築費とオフィス賃料の上昇とのバランスが必ずしも一定方向に向いていない。建築費はかなり高止まりしていて、オフィス経営を中長期的に考えている人は、東京五輪が終わり建築費が落ち着いてからと、様子を見ている人は多い。

■日ハムBPは新駅が重要

 ―日本ハムファイターズが構想するBPの建設候補地に北広島市が決まった。

 球場と商業施設が一体的に開発できるのが強みだったと思う。今回、移転の趣旨というのは球場を自前で持って、収益を上げて球団経営、宣伝効果を多く取りたいというところにあったと思う。そうした考えの中で、周辺自治体で協力してくれるベースがきちんと整っていたのが札幌市真駒内ではなく、北広島だったのではないか。アクセス面の課題を考えれば、試合の際、札幌から行く人が多いことが予想されるだけに、新駅がポイントになってくるだろう。

 プロ野球は毎日やらないだけに、球場自体の客の吸引力はそれほど強くない。楽天が仙台に来て球場を構えたが、その周辺に商業施設が集積したかといえば、そうではなかった。おそらく、球場を使ってイベントを催して稼働させることが考えられる。今後、いろんな施設を計画していく中で、新千歳空港というのが一つの拠点として捉えられていくのではないか。カジノを中核とする統合型リゾート(IR)もそうだが、いろんな候補地がある中で、空港との関連を表に出している。それだけに、空港とつながる新駅が重要になる。単純に野球だけ考えればそのままでいいが、プラスを考えれば最寄りの駅は必要になってくる。

 遠藤 公正(えんどう・きみまさ)1960年1月10日生まれ、福島県南相馬市出身。82年3月法政大工学部建築学科卒。2000年11月日本不動産研究所入所、17年8月北海道支社副支社長に就き、同11月から現職。

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