旧自衛隊札幌病院跡地4.8ha 地区計画型など入札手法検討

2018年05月23日 18時00分

 札幌市内にある旧自衛隊札幌病院跡地4・8haの民間売却を巡り、北海道財務局は札幌市と入札手法などに関する話し合いを進めている。地下鉄南北線南平岸駅に近い広大な土地で、まちづくりに大きな影響を与えるためだ。2016年に札幌市西区八軒の宿舎跡地で初めて取り入れた「地区計画活用型一般競争」だけでなく、民間提案を生かした「2段階一般競争」を採用する案が浮上。方向性を固める時期は未定としているが、早期の結論が待たれる。

活用が待たれる旧自衛隊札幌病院跡地

 豊平区平岸1条12丁目で白石藻岩通沿いの陸上自衛隊豊平駐屯地内にあった同病院は、老朽化や狭あい化に伴い、15年に南区の真駒内駐屯地内へ移転。施設は解体されて更地になっている。道や札幌市から公的取得要望がなかったことから、財産を引き受けた道財務局が民間への売却に向けた検討を進めている。

 道財務局は近年、国有地売却に当たり、従来の一般競争だけでなく、まちづくりに寄与するための、新たな入札手法を取り入れている。

 西区八軒の国家公務員合同宿舎琴似住宅敷地の一部、約6・8haの売却に当たっては、自治体が都市計画を決めた上で入札する地区計画活用型一般競争を道内で初導入。地区計画の決定に関する提案書を札幌市へ提出した後、都市計画審議会の答申を経て、区画ごとに施設の整備内容を定めた。

 落札した拓豊開発(本社・札幌)は、「ウィズランド八軒」として、戸建て住宅用地やマンション、病院用地、街区公園などを計画。20年までの大型プロジェクトとして、17年に整備を本格化させた。

 住宅流通研究所によると、戸建て、分譲マンションともに売れ行きは好調で、「JR琴似駅に近く、サラリーマンでも手が出せる価格設定」と要因を分析している。

 これを背景に同病院跡地の売却に関し、道財務局は札幌市と17年春ごろから協議を進めている。

 地区計画活用型一般競争だけでなく、民間の企画提案を生かす2段階一般競争も検討。この入札方法は、民間から企画提案書を受け付け、審査委員会による審査を通過した者が価格競争に参加できる仕組みだ。道財務局によると、採用実績は関東、中国の両財務局しかないという。

 ただ、方向性を固めるには時間を要するため、担当者は「年度内は厳しいのでは」とみる。このため、手続きがスムーズな従来の一般競争の採用も一つの案として挙がっているようだ。

 同病院跡地は、地下鉄南北線南平岸駅まで徒歩圏内と交通アクセスがよい。不動産関係者からは、マンションと店舗による複合施設や病院建設といった声が挙がるなど、注目を集めている。


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