神恵内村は、役場庁舎改築の基本設計報告書を公表した。概算工事費は13億1970万円で、このうち庁舎改築が11億6070万円を占める。建設地が津波浸水エリアにあるため、構造をS造の純ラーメン構造、直接基礎とし、受水面を少なくするために1階部分にピロティを設けた。原発事故対応では、2―3階と屋上の防災備蓄庫などは放射線防護エリアに設定。災害に強い地中熱ヒートポンプを導入している。
老朽化や耐震性不足への対応として、神恵内村81の4にある現庁舎と併設する消防庁舎を分離して整備する計画。基本・実施設計はドーコンが担当。建設地は、現庁舎から229号を挟んだ向かいの、神恵内村2185の3ほかの敷地2434m²。
新庁舎はS造、3階一部4階、延べ1825m²で構想。1階にホール機能、津波基準水位以上の2階に窓口・職務機能、3階に議会機能、浸水の恐れがない屋上4階に、防災備蓄庫や電気・機械室などサービス機能を配置した。
建設地は盛り土造成し、防火水槽1基を埋設する。建設地側は、229号側に駐車スペース3台(うち障害者用2台)と村道浜町線側に12台分、現庁舎跡地は倉庫と駐車スペース16台分を整備する。ちびっこ公園の一部敷地も建設地に含まれるため、海側の敷地405m²に移設する。
18年度は、実施設計を9月中に成果品としてまとめるほか、盛り土造成などの外構1期を9月から3月で整備する。19年度で本体着工・竣工させ、外構や付帯工事を経て20年7月の供用開始というスケジュールを想定している。
概算工事費の内訳は次の通り。
◆役場庁舎改築=11億6070万円
◇役場庁舎=10億5030万円▽建築主体=5億8250万円▽電気=1億6170万円▽機械=1億4490万円▽地中熱=4050万円▽外構1期=4820万円▽外構2期=7250万円
◇放射線防護設備=1億1040万円▽建築主体=1800万円▽電気=1690万円▽機械設備=7550万円
◆既存庁舎跡地整備=1億4670万円
◇既存庁舎解体=4050万円
◇車庫・倉庫新築=8680万円▽建築主体8190万円▽電気=270万円▽機械=220万円
◇駐車場=1940万円
◆既存代替公園整備=1230万円