文化庁は24日日、2017年度に函館市や松前町など11自治体連名で認定した日本遺産「荒波を超えた男たちの夢が紡いだ異空間―北前船寄港地・船主集落―」に、小樽市や石狩市など27自治体を追加認定した。これで同遺産の構成自治体は、函館市や松前町など道内4自治体を含む38自治体となる。
15年度にスタートした日本遺産は、日本の文化や伝統を示す有形・無形文化財群などを面的に捉え、ストーリーとして認定するもの。文化財を地域主体で整備、活用することで国内外への発信や地域活性化を図る。
今回の認定を受け、小樽市内の旧北浜地区倉庫群や旧魁陽亭などが構成文化財に組み込まれることから、市では文化財紹介マップの作製、北前船のストーリーと文化財を紹介する講座開催などを企画。6月開催の定例市議会に、関連予算を上程する方針だ。
また、38自治体で運営する北前船日本遺産推進協議会では、公式ガイドブックなどを通じた情報発信、公開に向けた共通安全板設置や周遊ルート研究などに取り組むとしている。