札幌市は、中央区に計画している保育・子育て支援センター(ちあふる・ちゅうおう)の整備概要を明らかにした。約3000m²の敷地に新設し、あけぼの保育園と子育て支援総合センターの機能を移転・統合する方針。2023年度の供用開始を想定し、21年度から2カ年の工事を目指す。
区保育・子育て支援センターは、保育機能と子育て支援機能を持つ。まちづくり戦略ビジョンでは全区設置を目標に掲げ、公立保育園の転用を基本に設置を推進。これまでに8区に設置完了し、厚別区の整備に着手した。
残る中央区は、南7条西13丁目に位置し、4月に国から譲与された旧国有地を活用して整備する計画。用途地域は近隣商業地域、45m高度地区に指定されており、容積率300%、建ぺい率80%。20年度の供用開始を予定する仮称・南7西13公園と、札幌高等裁判所官舎が隣接する。
新施設では、中央区の南11条西10丁目のあけぼの保育園の保育機能、南3条西7丁目の子育て支援総合センターの子育て支援機能を移転・統合する。
各施設の現在のサービスは維持・拡充する方針で、保育部分では、現在の幼児(1歳10カ月から)90人を、乳幼児(生後57日目から)120人まで拡大する。
子育て支援部分では、既存の子育て支援総合センターの規模と同様に延べ400m²を想定。駐車場は、子育て支援部分と共用で14台以上を確保する。屋外空間としては公園が隣接し、保育用の園庭も設置することで屋外環境の充実を図る。
■21年度から2カ年工事
供用開始に向け、18年度は基本計画、19年度は基本設計、20年度は実施設計を進めるスケジュールを描く。
これらに並行して、施設の跡活用の検討を推進。あけぼの保育園は、新施設の開設時に築40年近くなるため、活用が難しい建物の除去を含めた土地の跡活用を考える。
子育て支援総合センターは、資生館小学校や保育園、ミニ児童会館と一体となっている。センターの移転により空いたスペースを活用し、施設内のミニ児童会館を児童会館に拡充することや、子育てサロン提供の場を設けることなどを検討する考えだ。