三菱地所グループで「ロイヤルパークホテル」などを展開する、ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ(本社・東京)がホテル出店を加速させている。2018―22年度の5年間で東京や京都、初出店の大阪など合わせて8カ所、約1550室の新設を計画。さらに、インバウンドを中心とする旺盛な宿泊需要を踏まえ、札幌への出店にも意欲を持っている。
同社は1989年に東京都内で開業。現在は都内3カ所をはじめ、横浜、仙台、福岡、京都、名古屋に計9カ所、2561室を運営している。
同社のホテルブランドは3つ。宴会場やレストランを備え、婚礼まで対応するフルサービス型の「ロイヤルパークホテル」と、宿泊主体型で標準的なツインルームで25m²前後と客室を広めに取った「ザ ロイヤルパークホテル」、同じく宿泊主体型で客室はコンパクトながら、宿泊者がコミュニケーションを図ることができるようラウンジに特徴を持たせた「ザ ロイヤルパークキャンバス」で構成する。
既存ホテルの内訳は、フルサービス型が3カ所、宿泊主体型が6カ所となっている。
今後5年間での計画を見ると、東京と京都、大阪で各2カ所、広島と神戸で各1カ所設ける。
このうち、20年春の開業を見込むザ ロイヤルパークホテル大阪御堂筋は、客室数約350室に上る。オフィス、店舗などと一体となった地下2地上25階建て、延べ約5万5500m²の規模で、15―25階の約1万5500m²に出店。大阪屈指のビジネス街という立地と合わせ、関西地区のフラッグシップと位置付けている。
札幌進出について同社経営企画部では「積極的に考えている」とし、案件を検討した経緯があるという。札幌以外の道内他都市への出店も、観光需要を踏まえて視野に入れている。22年度までの出店計画に道内は盛り込まれていないが、案件次第で追加する可能性を示唆する。
同社の出店形態は賃貸借がメイン。ブランド名を貸し、経営をサポートする運営受託もしている。