5年ぶりの供用開始へ―。ひがしかわ観光協会は11日、天人峡羽衣の滝遊歩道復興セレモニーを入り口前で実施した。関係者らが玉串をささげ安全を祈願したほか、テープカットを行い供用開始を祝った。
羽衣の滝遊歩道は延長634m。2013年5月、遊歩道入り口から約500m付近で国有林斜面が高さ約250m、幅約80mにわたり崩壊。土砂崩れ箇所を回避するための新橋を整備することに決め、17年春の通行再開を目指して工事を進めていた。
しかし、本道を襲った16年8月の台風により天人峡に至る道道天人峡美瑛線が複数箇所で決壊し、遊歩道も崩壊したことから工事を一時中断。9月中旬に再開し、17年11月に全ての工事が完了した。環境省が道環境生活部に施工委任して整備した新橋(橋長34m、幅員1・5m)はイトイ産業が担当した。
セレモニーでは最初に安全祈願祭が執り行われ、松岡市郎東川町長、徳丸久衛北海道地方環境事務所長、樺澤孝人旭川開建部長、渡辺明彦道環境生活部長らが玉串をささげた。その後、ひがしかわ観光協会の浜辺啓代表理事が「5年の歳月は長かったが、いろいろな方々の協力により今日という日を迎えることができた」とあいさつし、「この滝を今後も愛してほしい」と呼び掛けた。
松岡町長は「北海道命名150年に当たる年に、大雪山が日本遺産に認定され、遊歩道が開通するなど二重の喜び」と述べ、大雪山旭岳に広がる花畑、まちなかにあるカフェ、レストランのおいしい食事とともに、羽衣の滝をしっかりPRしていく考えを示した。
テープカット後、東川エコツーリズム推進協議会のガイドで参加者は遊歩道を散策し、壮大な羽衣の滝に見入っていた。