遠軽都市再生に51億円 若手町職員チームが整備計画案

2018年06月13日 08時00分

 遠軽町の若手職員による政策提案プロジェクトチーム「都市再生タスクフォース」は、都市再生整備計画提案書をまとめた。国の都市再生整備計画事業に申請するための町中心部の整備計画案で、2019年度からの補助金交付を目指している。計画期間は19―23年度と設定し、盛り込んだ計11事業の概算事業費は、補助金交付対象外の費用も含めて51億970万円と試算している。

 都市再生タスクフォースは、17年12月に係長級の若手職員らを中心に結成。他市町の視察や地元商店街関係者などとの意見交換なども交え、提案書をまとめた。19年度着工予定の仮称・えんがる町民センターを中心とした市街地の道路・駐車場整備などを盛り込んでいる。

計画案の中心となる仮称・えんがる町民センターのイメージ図

 今回提案した11事業は7つの基幹事業と4つの提案事業で構成している。基幹事業の中でも中心となる仮称・えんがる町民センター整備の事業期間は19―21年度の3カ年。37億7500万円を投じ、RC一部S造、地下1地上3階、延べ約6000m²ほどの文化芸術振興拠点を建設する。

 そのほかに基幹事業として盛り込まれた町道岩見通改良は、岩見通南1―2丁目が対象。19―21年度の間に5430万円を投じて、車道の2車線化、バリアフリー化、交差点の改良などを施し、アクセスの利便性や防災機能向上を目指す。町道岩見通改築は、岩見通南2―4丁目を対象とし、道路改築やバリアフリー化により改良と同様の効果を目指す。事業期間は21―23年度で事業費は1億3700万円を試算。

 公共歩廊整備事業はJR遠軽駅から新たに建設する町民センター、中心市街地へつながるエレベーター完備の室内通路を建設する。事業期間は19―20年度で事業費は1億4550万円の見込み。

 駐車場整備事業は、老朽化した福祉センターなどを解体し、駐車場として整備する。事業期間は21―23年度で、事業費は3億3950万円を試算。

 提案事業のうち最も事業費が大きい空き店舗活用事業は、21―22年度の事業期間で2億500万円を投じ、旧地ビールレストランふぁーらいとを、室内遊技施設や町内観光案内機能を持たせた複合型施設として再整備する。

 町は、13日から町の窓口やホームページなどで、同計画案のパブリックコメントを実施し、提出期限は27日まで。担当者は「パブコメの結果なども踏まえて計画内容を再度検討し、申請に向けて進めていく」と話している。

 このほかに盛り込まれた事業は次の通り。(①計画年度②事業費③概要)

 ◇基幹事業
 ▽鉄道広場整備①21―23年度②1億600万円③西町駐車場に既存のラッセルおよびSL、転車台を移設し鉄道広場として整備▽案内看板設置①21―22年度②1800万円③案内看板や町内観光情報などの情報板設置

 ◇提案事業
 ▽図書館改修①21―23年度②1億3410万円③便器の洋式化、LED照明導入、駐車場拡張などの改修▽空き店舗など活用支援①19―23年度②4400万円③空き店舗などを活用する者などに対し、改修費補助▽まちなかイルミネーション①21―23年度②1億5130万円③中心市街地の街路樹、建物などへのイルミネーション実施


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