国土交通省は、2017年のクルーズ船の寄港回数が2764回だったと発表した。外国船会社が主催する日本発着で海外の港に寄港するツアーの需要が高まっていることなどが影響し、前年比37%増と、過去最高を記録した。一方、道内は函館港の22位が最高と上位と大きく差が開いた。道は引き続き海外船社へ道内の魅力発信などに努めるとしている。
クルーズ船寄港回数は、16年に2017回と過去最高を更新。17年は外国船社が39.5%増の2013回、日本船社が30.8%増の751回と、日本発着の外国船社の増加が影響し、前年を大きく上回った。訪日クルーズ旅客数は、前年比27%増の252万9000人と3年連続で過去最高を記録した。
クルーズ船の寄港回数は、首位の博多が326回で、長崎が267回、那覇が224回、横浜が178回と続く。
道内港を見ると、函館が28回で22位、小樽が25回で26位、釧路が13回で34位だった。前年から寄港回数は伸びているものの、上位と大きく差が開いている。その他12港を含め計15港で計106回の寄港にとどまり、全国の3.8%にすぎなかった。
道によると、近年は中国などからのショートクルーズの需要が高まっているが、道内港は中国などから距離があり、ショートクルーズの寄港が困難であるため、大幅な増加にはつながらなかったとみている。
道は、プロモーションや認知度向上の取り組み方針となるクルーズ船誘致戦略を策定し、本道への寄港を促進する考え。クルーズの定期・定点化、クルーズ基地化の課題を整理するほか、海外船社への誘致活動の実施方法を検討する。
道内港への寄港回数は次の通り。
▽28回=函館▽25回=小樽▽13回=釧路▽11回=沓形▽5回=室蘭▽4回=香深、網走▽3回=稚内、苫小牧、羅臼漁港▽2回=青苗漁港、鴛泊▽1回=奥尻、白老、留萌