小型ロケットの開発を進めるインターステラテクノロジズ(大樹町芽武690の4、稲川貴大社長)は、人工衛星軌道投入機の開発を強化するため、大樹町旧歴舟中グラウンド跡地に新工場を建設する。主体、設備一括で萩原建設工業に依頼し、秋にも着工。2019年春の完成を予定している。
同社は06年に宇宙事業を始めたロケットベンチャー企業で、民生部品を用いた低価格でコンパクトな小型ロケットの開発を手掛ける。20年度までの人工衛星打ち上げ用ロケットの開発と商業化を目指し、民間初の宇宙空間到達に向けた観測ロケットの打ち上げ実験を進めている。
芽武690にある現工場は旧農協店舗を借りている。開発を進めるうちに手狭となり、プレハブ小屋を増設するなどして対応していた。
現工場南側の芽武149に設ける新工場の規模はS造、2階、延べ約800m²。電子機器を製造・開発する作業室やエンジン組み立て工場、人工衛星の動作確認をするスペースなどを配置する。
設計は福岡測量設計が担当。今月から測量を始める。
稲川社長は「世界の小型ロケット開発競争に勝てる体制を目指す。人工衛星の地球周回軌道投入機開発や将来的な社員増強に対応できる施設にしたい」と話す。今後は、現工場近くでの研究棟増設や浜大樹80にある実験射場の整備を検討している。