北海道開発局はきょう21日、札幌市内で社会資本整備審議会道路分科会の第16回北海道地方小委員会(委員長・田村亨北海商科大教授)を開催し、北海道横断自動車道根室線尾幌―糸魚沢間(約28㌔)を対象とした2度目の計画段階評価を実施する。開発局が2017年12月に実施した地元アンケート結果や複数の概略路線案を提示し、費用対効果などを議論する予定だ。
釧路市周辺の高規格幹線道路網は16年3月に道横断道白糠IC―阿寒IC間が開通。釧路外環状道路は既に釧路西IC―釧路東IC間が供用済みで、18年度中に釧路別保ICまで開通する予定だ。
一方で、釧路市から根室市までの約120㌔は長らく凍結されており、19年開通予定の温根沼IC―根室IC間7・1㌔のみが事業採択されている状態。17年度から計画段階評価に入った尾幌―糸魚沢間は厚岸町内の約28㌔区間が対象で17年度から計画段階評価に入った。
17年8月に開かれた第14回委員会では、並走する国道44号について市街地での事故が多く、長い縦断勾配や津波浸水予測範囲が存在するといった課題を抽出している。漁業や酪農の農産品輸送効率、釧路市に集中する高次医療や分娩施設への速達性・安定性の向上にも貢献することが指摘されている。